下がっている株を買う「逆張り」とは
下がっている株を買い、それが上昇に転じることを狙うのが「逆張り」の投資です。
「下がっている株」と聞くとネガティブな印象を抱きがちですが、下落し続けて0円になる株などほぼありませんし、安値で買えるほどその後値上がりすれば利益も大きくなるのが株式投資というものです。したがって、下がっていて安値になっている株を買い、その後の値上がりを待つのは、合理的であるともいえるでしょう。
ただし、いつ株価が上昇に転じるかわからないというのが、逆張りの難しいところです。買った後、何か月も何年も下がり続けたり、下げ止まっても一向に上がらなかったりすれば、その投資は失敗といえるでしょう。結局含み損を抱えることになりますし、他の株を買った方がよほどよいのですから。
買ってすぐ上昇に転じればベストなのですが、そううまくいくかどうかはわからないのです。
また、逆張りをするには「勇気」が必要かもしれません。自然な人間心理として、良い時はそれが続くような気がしますし、悪い時もまたそれが続くような気がするものです。ですから、悪い時、すなわち株価が下がっているときに、それが上昇に転じるイメージを抱いて資金を投じることには、勇気が必要だといえるのではないでしょうか。
上がっている株を買う「順張り」とは
逆に、上がっている株を買い、それがさらに上昇していくことを狙うのが「順張り」の投資です。
「上がっている株」と聞くと、そのまま上がり続けるようなポジティブな印象を抱きやすいかもしれません。また、下がっていた株が上昇に転じ始めた時などにも、流れが変わるかのような期待もできます。順張りとは、「自然な投資」「素直な投資」だといえるのかもしれません。
ただし、その上がっている株価が今後も本当に上がり続けるかはわからないというのが、順張りの難しいところです。その日が最高値で、翌日には下がってしまうかもしれません。長期的に見ても、上がり続ける株などありません。いつかは株価が停滞したり、下がったりするでしょう。
まれに、長期的に株価が上がり続ける偉大な企業もありますが、そういう企業を見抜くのもまた難しいですし、そういう企業であっても一時的には株価が停滞したり下がったりすることはあります。また、バブル崩壊、リーマンショック、コロナショックなど市場全体が暴落することもあります。
どんなにうまくやったとしても、順張りにもそれなりの難しさはあるのです。