「叱られたくない」という気持ちが強いZ世代。それゆえ「自分の意見より、上司や先輩に叱られない企画を出すようになる」傾向があると、自身もZ世代である、株式会社OMOCHI代表取締役である白附みくる氏は言います。白附氏の著書『Z世代の取扱説明書 Z世代社長が語るリアルな本音』(サンクチュアリ出版)より、Z世代を「ほめ伸びタイプ」「叱咤激励タイプ」「楽観タイプ」の3タイプにカテゴライズし、それぞれに最適な「モチベーションの上げ方」を解説します。
楽観的なタイプ→「未来をイメージさせる」
ほめ伸びタイプと叱咤激励タイプは繊細でナイーブな人が多いのですが、楽観タイプは体育会系に多い傾向があります。ですから、少し厳しく言われても、あまりへこたれないのです。
そんな楽観タイプに新しいことをしてほしいときは、あまり細かな配慮をしなくても大丈夫です。なぜなら、基本的に体育会系であり、「やって」と言えば行動するからです。ただ、
・意味がわからずに始めてしまう
・言った範囲のことしかしないことが多い
といった面があります。
わたしも、このタイプの部下に新企画のプレゼン資料をお願いしたとき、「はい、ひとまずつくってみます!」と走り出すので、心配になったことがありました。
楽観タイプには、その仕事をすることで何がどうなるか、という背景を伝えることが大切です。また、「実績をコツコツ積み上げたらこうなっていくよ」といったプロセス重視の見せ方をするよりも、最初に「これに成功したらこうなるよ」と未来を見せてあげたほうが、動いてくれます。
勝つことや優勝を目指して取り組む体育会系の要素があるので、最初に未来が見えるほうが心が動くのでしょう。
×「こうやって、こういう手順を踏んで、こう取り組んでください」
〇「今回の仕事はこんなクライアントさんのこんな内容で、これができるようになれば君はとても成長する。そうすると、次にはこんなこともお願いできるようになるから、一度試しにやってもらえないかな? 最初だし、失敗してもOKだから」
楽観タイプに事務的に伝えることは、NGです。「これができたら、○○ができるようになる」という未来を見せるほうが心に刺さり、動いてくれやすくなります。
なお、「最初だから」「失敗してもOK」というフレーズは、どのタイプにも必要です。
白附 みくる
株式会社OMOCHI代表取締役