誰だって老いたくないですよね。約16万人に生活期のリハビリを提供した経験をもつ理学療法士の上村理絵氏は著書『こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方』(アスコム)にて、勝手に老化予防できる環境づくりを提案しています。今回はその一部を本書から抜粋して紹介します。
知ってて得する「事業対象者認定」制度
また、「要支援状態」や「要介護状態」と認定されなくても、デイサービスへの通所などのサービスが受けられる「事業対象者認定」という制度があります。これは、要支援、要介護状態になる人を減らすことを目的につくられた施策です。
この事業対象者認定は、65歳以上を対象として、簡単なチェックリストで受けられるかどうかが決まります。認定されれば、デイサービスで行われているリハビリは、介護保険を使って受けられるようになります。事業対象者認定では、一部の介護サービスは受けられませんが、介護認定を受けるよりも早くサービスが受けられるなどのメリットもあります。
ただ、この制度は地方自治体によって運用にかなり違いがあるようです。そのため、65歳以上の方は、「事業対象者認定」についても、地域包括支援センターで確認しておくとよいでしょう。また、各地方自治体では、老化予防の体操などの取り組みをしていることもあります。65歳以上になったら、地域包括支援センターに行くことを1つの決まり事にしてもよいかもしれません。
上村 理絵
理学療法士/リタポンテ株式会社 取締役