ペーパーレス化対策の重要性
今回のケースでは、Aさんの暮らしに問題があったというわけではありません。アクティブに仕事をして、一人暮らしのなかでも友人たちと充実した時間を過ごしていました。病魔は、突然襲ってきますから、避けようとしても避けられない部分があります。
それではAさんはどうしておけばよかったのでしょうか? ひとついえることはペーパーレス化の対策が挙げられます。ペーパーレス化の波は、コストや環境の問題から避けられないものがあります。便利ではあるものの、デジタル化が進み、すべての情報はパソコンの中、スマホの中となり、万が一のときに、情報にアクセスする方法がなくなってしまうというリスクを伴います。
すでにペーパーレス化しているのであれば、その情報にどうやってアクセスできるのかを物理的に紙に書いておくこともひとつの手立てでしょう。クレジットカードの明細書も時々は印刷して家族が共有して閲覧できる状態にしておく必要があるといえます。
絶対的な答えはないのですが、一人暮らしの高齢者がどういう暮らしをしているのかを視覚的に紙に記載された情報として置いておくだけで、課題を解決するヒントになり得ます。
森 拓哉
株式会社アイポス 繋ぐ相続サロン
代表取締役