『家事か地獄か 最期まですっくと生き抜く唯一の選択』の著者である稲垣えみ子さんは、会社を辞めて移り住んだ先のワンルームマンションに収納がなかったため洋服の断捨離を決行。その驚くべき「服9割減」の収納大整理模様と、「捨てることで得られるもの」について、著書から一部抜粋してご紹介します。
服を9割減らした先に何が起きる?
何しろ私、自慢じゃないが筋金入りの洋服バカ。服を買いまくりたいために働いてきた女といってもいい。さらには、会社員時代は年功序列という昭和なシステムのおかげで引っ越すたびに収納たっぷりの家へと住み替えてきたので断捨離など考えたこともなし。際限なく服をため込みウッシッシと生きてきた。
そんなヤカラでも、追い詰められれば「9割減」という偉業を達成することができたのである。つまりは誰だって「やればできる」のだ。要は、やるかやらないか。もっと言えば、全ては「やる気」の問題なのではないだろうか。
言い換えれば、多くの人が断捨離に失敗するのは、なんだかんだ言って「服を捨てたくない」気持ちを捨てられないのである。だっていくら部屋がスッキリしても、服を捨てたその先の人生は一体どうなるのか? 人生を輝かせたいと思って一生懸命服を手に入れてきたのだ。ならばそれを捨てた先の人生は……普通に考えて、全然「輝く」気はしないのが普通であろう。それではイマイチやる気が出ないのも当然すぎるほど当然である。
なのでまずは何よりも、捨てた先の私に一体何が起きたのか、人生どうなっちゃったのかをお知らせせねばなるまい。