本人も周囲も、認知症を受け入れる勇気が大切です

ここまで、記憶障害や認知症対策について述べてきましたが、残念ながら発症する年齢や程度の差こそあれ、ほとんどの人が歳をとれば認知症になります。

認めたくないかもしれませんが、これは避けられない事実です。

私自身、いまのところ体は元気でも、着実に認知症に近づいています。これを読んでいるあなたもそうでしょう。

高齢社会となったいま、このことを改めて社会全体で受け止めるべきだと思います。ACジャパンの認知症の啓発ポスターに、こんなコピーがありました。

58歳の時に認知症と診断された。

「それがどうした」と

言ってくれた人達がいた。

いい言葉だなあ、と思いました。

本人も周囲も、この症状に対してオープンな心を持つ。そんな世の中であれば、認知症もそれほど怖くないかもしれません。

心がけたいですね。

常喜 眞理

家庭医、医学博士