「第三者チェック」ってどういうこと?

リフォーム業者もしっかり選び、工事の内容も具体的に固まり、あとは工事を行うだけ……。そこで最後に、「しっかり計画通りに工事が行われるか?」という一抹の不安が胸をよぎることもあるでしょう。

リフォーム工事を頼むとき、当事者は基本的に皆さんと施工業者の二者です。施工業者がきちんと工事を行っているだろうかと不安に思っても、皆さんにはその施工が正しいかどうかを判断するのは難しいですよね。そこで、もしも建築のプロが計画の妥当性や工事の施工品質、計画通りに仕上がっているかなどをチェックしてくれたら頼もしいと思いませんか?

このように、施主と施工業者との間に「第三者チェック」として入る建築のプロがいます。

施工業者との信頼関係が大切、とは言いましたが、信頼とは必ずしも盲目的に信じることとは限りません。一生懸命やっていてもミスは起こってしまいますから、第三者による二重のチェックで不良工事を防いだり、施工品質を向上させたりすることは、お互いにとって良い結果を招きます。

一度造ったものを後から直すのは、手間がかかるだけでなく施主の負担も大きいため、そういった後々のリスクを減らす手段としてもお勧めです。また、第三者による評価があることで、建物の資産価値を適正に査定できる場合もあります。

第三者に依頼するには費用はかかりますが、このようにお値段以上のメリットも多くあります。ここにリフォームを行う際に利用できる第三者のサービスをいくつかご紹介いたしますので、是非ご検討してみてください。

「家の健康診断」である既存住宅状況調査(インスペクション)

「既存住宅状況調査」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。インスペクションとも呼ばれ、既存の住宅を建築士など専門の技術者が調査し、劣化や雨漏りなどの状況を報告する家の健康診断のようなサービスのことです。

新築のときにはすべてがキレイな建物も、何年、何十年と住んでいれば当然いろいろな部分が劣化してきます。外壁のひび割れなどは自分でも確認できますが、それが構造体に影響を与える劣化かどうか、というところまではなかなかわからないですよね。やはり、プロの目で客観的に見てもらえるというのは安心です。

似たようなものに、リフォームを依頼するときに無料で行う「現地調査」というものがありますが、これはあくまでリフォーム業者が自社の工事を適正に行うためにする調査です。

どういうことかというと、例えば塗装屋さんが現地調査をすれば、判断するのは古い塗膜や塗装ができる下地の状態かどうかなど、塗装に関する情報だけです。したがって、塗装屋さんは現地調査で「バルコニーのFRP防水のトップコート上塗りだけなら自分でもできそうだな」と思えば、良かれと思って「ついでにお安くやりますよ」とトップコートの塗装を提案してくれるかもしれません。

しかし、塗装の下地の防水層もしくは構造材が傷んでいた場合でも、そこまで気づいて修理を提案してくれることまではなかなか期待できません。本来、FRP防水のメンテナンスは防水屋さんの仕事で、その下地が傷んでいれば直すのは大工さんの仕事だからです。

つまり、インスペクションは「家全体の状態を第三者の専門技術者が客観的に診断」するのに対し、リフォーム業者による現地調査は「リフォームを行う箇所を確認する調査」なのです。現地調査では基本的に自社がリフォームで対応できない箇所は確認しないと思ってよいでしょう。インスペクションの方が、より中立かつ客観的な報告を得ることができます。