どれだけ綿密な計画を練ったとしても、「失敗した」と後悔することも少なくない自宅の「リフォーム」。リフォーム工事を始める前に、依頼側と業者の間に「第三者」による調査を挟むことで、工事のリスクを減らすだけでなく、資産価値にもメリットが生まれます。一級建築士の高橋みちる氏の著書『やらなければいけない一戸建てリフォーム』より、住宅の「健康診断」であるインスペクションについて解説します。
〈リフォームの失敗〉が減らせる!?自宅のリフォーム工事の前に必ず受けておきたい“第三者チェック”とは【一級建築士が解説】
インスペクションはどのように依頼すればよい?
それではインスペクションを依頼する手順をまとめます。(図表2)
まず、インスペクションを行うタイミングですが、この結果によってリフォーム計画が左右される可能性もあるため、リフォームの計画前に行っておきたいところです。次に、依頼先の探し方ですが、インスペクションを行う「既存住宅状況調査技術者」(個人)を探すことになります。
この技術者は図表2「依頼先の探し方」の項に記載されている5団体のどこかに登録されており、最寄りの住所などから技術者を検索し、掲載されている連絡先から問合せが出来るようになっています。そして気になる費用ですが、基本インスペクションの相場は5~6万円です。
その他の追加調査については、まずは取り扱っているかどうかを、問合せの際にご確認ください。ホームページなどで取り扱い検査や費用などを明示しているところも多くありますので、こうした情報を参考にされるのもいいと思います。基本調査は2時間程度で行われ、検査後2~3日のうちに報告書が作成されるという流れが一般的です。
高橋 みちる
リフォームコンサルタント
アールイーデザイン一級建築士事務所 代表