新NISAで「短期的な儲け」を狙うのはNG

デイトレードと新NISAは“別モノ”

世の中には、「デイトレーダー」と呼ばれる投資の専門家もいます。1日、あるいは数秒単位で株式等を売買することで、利益や損失を確定する人たちのことです。

彼らにとって、新NISAはほとんど意味がありません。1日で何百万円、何千万円という単位で購入・売却を繰り返すので、年間360万円程度の非課税枠など、あっという間に使い切ってしまうことが目に見えています。

みなさんは、彼らのことを気にしなくてかまいません。みなさんがこれから始める投資は、デイトレーダーとは真逆の位置にあるものと考えていただければ良いでしょう。

新NISAは、長期投資向きの制度です。だからこそ、みなさんにはデイトレードのようなせっかちな投資をしていただきたくないのです。基本的なスタンスとして、購入した商品が1年や2年値下がりしても気にせずにいられるような運用を心がけましょう。

出典:『口座開設から銘柄選定・利益確定まで ファイナンシャルプランナーが手取り足取り教える新NISA』(彩図社)より抜粋
[図表1]デイトレードと長期投資、それぞれの特徴 出典:『口座開設から銘柄選定・利益確定まで ファイナンシャルプランナーが手取り足取り教える新NISA』(彩図社)より抜粋

「すぐに儲かるかどうか?」は考えず、5年や10年後、あるいは20年後に向けて、「その商品が成長するかどうか?」という将来性に目を向けましょう。

新NISAで短期的な儲けを狙うのは、マラソンランナーに100メートル走で日本記録を狙わせるようなものです。運良く短期的に値上がりしたとしても、せっかちに売って(利益を確定して)、その後の成長による大きな利益をとりはぐれないようにしましょう。