岸田総理が掲げる「異次元の少子化対策」の財源確保策として、高齢者の3割負担の対象を拡大する案が検討されています。緊急を要する少子化対策のため、仕方がないという声が多く聞かれますが、この案に言葉を失う人たちも。みていきましょう。
少子化対策の財源「高齢者の窓口3割負担拡大」に絶句…平均月収25万円・46歳〈氷河期世代〉の非正規「また俺たち、見捨てられたよ」 (※写真はイメージです/PIXTA)

岸田総理「高齢者の負担、増やします」に涙する人たち

「異次元の少子化対策」の財源確保のために、社会保障の歳出改革を推し進めようとするなか、政府は具体的なメニューを盛り込んだ改革工程の素案を示しました。医療・介護では、現在、現役並みの所得がある場合、窓口負担や利用料「3割負担」としている対象を拡大する案が盛り込まれています。

 

まずは現行の高齢者の窓口負担についておさらいをしてみましょう。公的医療保険制度の負担割合は2022年10月以降、一定の所得のある75歳以上の高齢者は「2割負担」に変わりました。実際に自身が何割負担になるのかは【図表】のとおり。

 

【医療費の自己負担割合】

■健康保険/国民健康保険

・小学校入学前:2割

・小学校入学後~69歳:3割

・70~74歳:2割/現役並み所得者のみ3割

■後期高齢者医療制度

・一般所得者など:1割

・一定以上の所得のある人:2割

・現役並みの所得者:3割

 

【図表】高齢者の窓口負担率
 

 

ちなみに現役並みの所得者とは、住民税の課税所得が145万円以上の被保険者と同一の世帯にいる被保険者です。

 

*課税所得=年金収入∸年金控除(120万円)∸所得控除(社会保険控除など)

 

改革は3段階に分けて実施する予定。来年度には「後期高齢者医療の保険料負担割合の見直し」「65歳以上の高所得者の介護保険料の引き上げ」「介護利用料の2割負担の対象拡大」など。次に、2028年度までには「医療、介護の3割負担の対象拡大」「医療、介護保険における負担への金融資産の保有状況の反映」など。そして2040年ごろまでには「負担能力に応じた、より公正な負担のあり方の検討」などを取り組むとしています。

 

少子化対策のために、高齢者の負担増……仕方のないことかもしれませんが、そこで落胆の色を隠せない人たちがいます。

 

――また俺たち、見捨てられたよ……

 

思わず言葉を失ってしまったのは、氷河期世代。別名「ロストジェネレーション世代」とも呼ばれている人たちです。