2024年1月から「新NISA」が始まります。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が併用できることや、株式や投資信託等の資産を非課税で保有できる期間が無期限になることなど、大変魅力的な内容といえます。新NISA制度の概要について、CFPの藤川太氏が監修した『60歳からの得する! NISA大改正』(株式会社ART NEXT)から一部抜粋してお伝えします。
「新しいNISA」が2024年1月スタート…「つみたて投資枠」と「成長投資枠」をそれぞれどう活用するか【CFPが解説】

年間投資枠が一般NISAの2倍に! 新NISAの「成長投資枠」

「成長投資枠」は、「一般NISA」を引き継ぐ枠です。国内外の上場株式、投資信託、国内外のETF、国内外のREIT(上場不動産投資信託)など、「つみたて投資枠」では購入できないタイプの金融商品にも投資が可能です。

 

ただし、整理銘柄・管理銘柄に指定された株式や上場廃止が予定されている会社の株式は購入できません。また、投資信託やETFのうち、信託期間20年未満、毎月分配型、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託(連動する指数の2倍、3倍の成果を目指すようなハイリスクな投信)は除外されています([図表3]参照)。

 

[図表3]成長投資枠で購入できる商品とは?

 

なお、株式の配当金、ETFやREITの分配金は、受領方法を「株式数比例配分方式」に設定しておかないと非課税にはならないので、注意が必要です。

 

成長投資枠は、年間投資枠が240万円で、現行の一般NISAの2倍になります。毎年240万円まで、前述の株式や投資信託等が購入できるということです。

 

まとまった資金を投資したい人には朗報ですが、成長投資枠のみで取引をする場合は、非課税保有限度額が1,200万円までです。1,800万円まで投資するには、つみたて投資枠を併用する必要があります。

 

 

 

藤川 太

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者

生活デザイン株式会社 代表取締役