新型コロナウイルスの流行で影が薄くなった印象のインフルエンザですが、感染対策が緩和されたことにより流行の危険性が高まっていると、東京西徳洲会病院小児医療センターの秋谷進医師はいいます。罹患を避けるためどうすればよいのか、みていきましょう。
コロナ感染対策の緩和で大流行の危険も…迫りくる「インフルエンザ」の猛威【医師が警告】 (※写真はイメージです/PIXTA)

インフルエンザのワクチンは打つべき?

インフルエンザワクチンを打っても感染したから、もう受けない。子どもにも受けさせない。このようなことをおっしゃる患者さんやその家族もいらっしゃいます。しかし、結論としてはインフルエンザワクチンを受けたほうが恩恵は多いようです。

 

インフルエンザワクチンは予防に非常に高い効果を挙げています。高齢者におけるインフルエンザワクチンは健康な65歳以上の高齢者の発病を45%、死亡の80%を阻止する効果があったという報告があります。

 

インフルエンザワクチンを接種しても感染を完全に防ぐことはできないのは確かです。しかし、かかった際の症状はワクチン接種している人としていない人で大きな差がでるのです。小児では6歳未満の小児を対象として研究が行われていて、インフルエンザワクチンの発病防止の有効率は60%との報告がなされています。

海外のインフルエンザ予防接種

インフルエンザの予防接種の適切な回数は、生後6ヵ月~12歳までは2回接種、13歳以降は1回接種とされています。

 

海外を見てみるとアメリカでは9歳未満は2回接種、9歳以上は1回。ただし9歳未満でも過去に2回以上の接種歴がある場合には1回でも良いといった規定になっています。

 

また、アメリカの予防接種は皮下注射である日本と異なり、定期接種に位置づけられ、かつ筋肉注射ではありますが、製剤的にはほぼ同じものが使われています。筋肉注射のほうが効果は高いといった報告もありますが、日本で筋肉注射での治験が行われていませんので、本当にそうであるのかは明らかではありません。

 

また、COVID-19予防接種の報道で見た人もいると思いますが、州によって取り決めは異なりますが、基本的に薬剤師の職能として予防接種が認められているため、薬局で簡単に予防接種を受けることができます。

 

まとめ

今回はCOVID19の収束に伴い再び流行の兆しが見えているインフルエンザについて解説をしました。

 

しばらく意識することなく過ごしていたインフルエンザですが、小さい子どもが感染すると場合によっては命に関わる重要な感染症です。予防接種をはじめとする適切な対策をおこないましょう。

 

 

秋谷 進

東京西徳洲会病院小児医療センター

小児科医