いまも増え続けるタワーマンション。資産性と換金性が高く人気ですが、その分アンチも多いようで、およそ8割が「タワマンに住みたくない」と回答。それでも「タワマン暮らし」に憧れるサラリーマンは一定数いるようです。このような“普通”の人が、「都内でタワマン購入」を検討したら、どのような返済プランになるのか、みていきましょう。
年収600万円・42歳のサラリーマン、中古なら「タワマン」買えるかも…「都内・築40年」購入後すぐに訪れる「まさかの結末」 (※写真はイメージです/PIXTA)

タワマン暮らしの経験者…富裕層でもごくわずか

不動産経済研究所が発表した『超高層マンション動向2023』によると、2023年以降に完成を予定しているタワマンは、287棟/1万4,205戸に達し、前年度調査と比べて23棟/1万5,247戸増加しているとか。そのうち首都圏は168棟/8万4,671戸で、全国シェアは74.1%だといいます。

 

また2022年に完成したタワマンは33棟/8,244戸。その内訳は、首都圏10棟/3,801 戸、近畿圏8棟/1,748戸、その他の地域が15棟/2,695戸でした。

 

増え続けるタワマン。規制緩和による駅前再開発の加速が主な要因で、「今度、駅前が新しくなるんだって」の会話の続きには、必ずといっていいほど「タワマン」がセットになります。

 

不動産の価値はその利便性に左右されるので、駅前のタワマンは当然、中古となっても値崩れは起きにくく、換金性に優れています。しかしタワマン=「高層階からの眺め」「豪華な設備」「成功の証」……など、少々反感を買うイメージに加え、さらに2019年の台風被害から「タワマンなんて住むもんじゃない」という声が大きくなりました。

 

ただ実際にタワマンに住んでいる人の多くは、どうやら“お金持ち”ではないようです。不動産メディア「幸せおうち計画」を運営する、株式会社AZWAYが、10代から60代以上までの男女500人を対象に「タワーマンションに住んだ経験の有無」についてアンケートを実施したところ、年収1,000万円以上でタワマンに住んだことのある人はわずか3.5%。一番多い年収帯は「年収500~700万円」で8.3%でした。「タワマンは税金対策になる」として富裕層の間で人気でしたが、実際に住むかといえば別の話のようです。

 

一方、「タワマンに住んでみたいか」の問いに対しては、「YES」が23.2%。否定派が約8割と多いですが、それでも2割は「いつかタワマンに住んでみたい……」という憧れを抱いています。年収帯でみてみると、「1,000万円以上」が最も多く32.1%。現実的にタワマンに住めるだけの財力があり、選択肢に入るといったところでしょうか。続いて多いのが「300万~500万円」。この辺りは、遠い世界への憧れ、といったところでしょう。