現役市議会議員・伊藤弘明氏の著書『The Great Reset of JAPAN 日本の再生方法』より一部を抜粋・再編集し、「年金制度の見直し」について考えていきます。
これからは「外国人労働者にも日本の年金制度に加入してもらうべき」と言えるワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

年金制度の見直し

年金の改革というと新たな年金を創出するというような印象を受けられるかもしれないが、年金については問題点がはっきりしていて、医療制度と同様に少子高齢化の進行によって年金受給者は増加するが、それを支える現役世代といわれる方々、つまり働いて国民年金、厚生年金などを納めている方々が減少し年金制度を支えきれなくなるということにある。

 

従って、いかにして若い世代の働き手を創出していくかが鍵になる。つまり年金の内容を論じるというよりは、需要と供給をどのように調整し制度の維持を図っていくかに尽きるわけで、改革というよりは制度の見直しといったほうがいいのかもしれない。

 

若い働き手を増やしていくということになるのだが、外国人の働き手を増やし年金制度に組み込んでいくのが手っ取り早い政策であろう。

外国人労働者にも「年金制度に加入」してもらうべき

令和2年10月時点で日本には172万人の外国人労働者がいる。これらの人々を増やしていく。治安のために厳格な試験を行って、人物をチェックし入国を許可していく。172万人の10倍でもいいから日本で働いてもらい、年金制度に加入してもらうのだ。

 

場合によっては10倍ではなくもっと沢山の方々の加入が必要になるかもしれない。ここで漠然と172万人の10倍と述べたが、シミュレーションをしてみる。

 

厚生労働省の発表によれば、2019年の外国人労働者の平均月額賃金は22万3100円ということなので、厚生年金保険料は一人月額4万260円になる(会社団体負担も含む)。従って1720万人の年額は8兆2096億円ほどになり、現在の年金受給者が約4000万人といわれているので、一人あたり年額20万4000円ほど年金が増加することになる。

 

このような数字を見てみると、逼迫している年金財政にあって外国人労働者の存在は、今後欠かせないものになっていくに違いない。

 

ちなみに、年金を納めていた外国人労働者の皆さんが自国に戻って年金受給の年齢になれば、日本の年金制度から自らが納めた年金額に対して相応の金額の年金が支給されるという制度も作っておかねばならないであろう。

 

また、外国人労働者を雇用した場合にその会社や団体は保険料の半額を納めてもらうのだが、これらを義務とする法律も作っていかねばならない。このような運営を図っていくべきなのだ。そうでないと年金制度はいずれ破綻をきたし大変なことになる。

 

 

伊藤 弘明/市議会議員