40代は、サラリーマンであれば責任のある役職についたり、収入が増えてきたりする年代です。それと同時に、子供の学費や親世代の介護費、住宅ローンなど、出費も増えてくる時期でもあります。そして、そろそろ老後が現実として視野に入ってきはじめ、豊かな老後生活のために資産形成を真剣に検討し始める年代でもあります。そんな40代が、これから資産形成を始めるというのは、タイミングとしてどうなのでしょうか。みていきましょう。
40代・貯蓄ゼロの会社員…「いまから資産形成始めます」は手遅れか? (※写真はイメージです/PIXTA)

まだ間に合う? 40代から始める資産形成

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昨今、豊かな老後を過ごすために必要な金額が、年金以外に2,000万円必要という話をよく耳にします。なかには、3,000万円必要という説もあったりします。

 

老後に必要な資金というのは、その人のライフスタイルや家族の環境などにより様々なため、一様にいくら必要か?とは言えません。しかし、少なくても2,000万円必要なのだとすると、40代で仮に貯金ゼロの場合、普通のサラリーマンが銀行への貯蓄のみで2,000万円貯めるというのは、はかなり厳しいです。銀行の定期預金よりも利回りがいい投資信託で運用するとしても、30代と同じ感覚で始めると、老後に必要な資金を形成することは難しいでしょう。

 

もし、30代で投資信託での積み立てを始めていた場合、定年までの期間が長いので毎月少額の積み立てでも目標額を貯めやすいです。しかし、40代で始めると期間が短い分、積立額を大幅に増やすか、資金損失リスクの高いハイリスク・ハイリターンの商品で運用する必要が出てきます。そしてそれは、始める時期が遅れれば遅れるほど、積立額の増加や、よりハイリスク商品で運用しなければならない状況へと追い込まれていきます。

 

仕事やプライベートでは「まだまだ40代!」と言えますが、老後の資産形成という意味では一日でも早く始めたほうがいい年代だということを認識しておいた方がいいでしょう。

リスクをとるか節約をとるか

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資産形成を始めるのを急いだ方がいい40代ですが、しっかり計画を建てて正しく資金を運用すれば十分まだ間に合う年代です。それでは、具体的にどのような運用をすれば目標額を貯めることが出来るか考えてみましょう。

 

仮に定年を60歳とし、資産形成の目標額を2,000万円とします。40歳で利回り3%の投資信託をスタートし60歳までの20年間で目標額を達成するには、約6.1万円を毎月積み立てる必要があります。因みに30歳スタートの場合は、積立額は約3.4万円のため、ほぼ倍の金額が必要ということになります。

 

では、積立額を30代と同じレベルの約3.4万円まで落とした場合、2,000万円貯めるために必要な利回りはいくらかというと、実に7.9%の利回りが必要ということになります。積立額約6.1万円の場合と比較して倍以上の利回りが必要ということは、損失リスクも倍以上ということになります。

 

40代からの資産形成で最も気を付けなければならないのは、出来るだけ資産を減らさない運用を選ぶということです。試算した結果、毎月積み立てする額が思ったより大きいからと言って、積立額を低く抑え、利回りの高い高リスク商品で運用すると、思わぬ損失を被る可能性が高くなります。「定年になってみたら損失により元本を割っていた」なんてことになったら目も当てられません。積立額は多くなってもリスクを抑えた運用をすることが確かな資産形成をする上で鍵となります。

 

毎月61,000円の積み立てが必要なら、「何が何でも積み立てる」ことが大事です。

 

足りない分は、収入と支出のバランスを見直すなどして、生活を直接圧迫しないように捻出することで、できるだけ無理のない資産形成ができるよう検討してみましょう。