離婚が成立していても、していなくても、子どもとの面会については何かと揉めがち。離婚前後、子どもと離れて暮らす親が我が子に会う「面会交流」について、世田谷用賀法律事務所の代表、弁護士の水谷江利氏が解説します。
夫婦生活は破綻も「子どもに会いたい」…面会交流と共同養育について弁護士が解説 (※画像はイメージです/PIXTA)

離婚後も子どもと関わりたい人もいれば、そうでな人もいる

一方で、「離婚後も子育てにかかわってほしい」という要望を、「権利」として実現する手段はありません。唯一、非監護親からの「養育費」が義務として位置づけられているだけです。そうしますと、離婚後に子育てに協力し合えるかどうか離婚後についても、親としてはお互い協力しあえるかどうかにかかっています。

 

同様に、「できるだけ会ってほしい」という片方の親からの要望が、残念ながら叶わないことがあります。何が何でも「子どもに会いたい」という親御さんがいるのと同様に、逆に「金輪際、会わない」という淡白な方がいるのも事実です。会いたいのに会えないということが問題であるのと同様に、子どもと会ってほしいのに会ってもらえないという問題は、なんとも切ないものです。

面会交流を拒絶されたら…弁護士に相談を

面会については、仲の悪くなった配偶者には子を会わせたくないとして、監護親から拒絶を受ける事案が後を絶ちません。

 

その理由が暴力、暴言その他合理的な場合にはよいのですが(そうかどうかが問題)、監護親の感情的な問題である場合も少なくなく、子どもの意向などについて慎重に調査がされることになります。些細な質問で、まずは弁護士に相談するのが得策です。