いまの時期では、小学校受験の本番11月に向けて、全身紺色の服装に身を包んだ親子を目にすることが特に多い東京都の受験激戦区である港区。港区の苛烈な教育事情について公的データをもとに、FPオフィスライフ&キャリアデザイン代表の山内真由美氏が解説します。
壮絶な受験戦争は幼稚園選びから始まる…「東京港区」の苛烈な教育事情 (※写真はイメージです/PIXTA)

港区在住家庭の受験のタイミング

港区在住家庭の受験は中学受験でピークを迎えます。東京都内の公立小学校から私立中学校等への進学率が約25.5%に対し、港区は約40%と高倍率となっています。中学受験の前、幼稚園選びからすでに受験は始まる家庭も多いです。

 

とはいえ、小学校受験のための幼稚園選びから始まる家庭、または中学受験で挑戦する家庭、あるいは義務教育はあえて公立に通い、高校受験で勝負する家庭と多種多様です。


ただし小学校から私立となると、教育費は跳ね上がります。年間の学習費(学校および学校外の教育費合計)公立小学校約32万円に対し、私立小学校約160万円と約5倍。私立小学校に通う児童の親の年収は1200万円以上が49.4%と金銭的なハードルは高くなります。その点、港区は年収が高い家庭が多く、小学校受験も選択可能な家庭も多いのではないでしょうか。

※子供の学習費調査-結果の概要:文部科学省より

 

よく小学校受験は親の受験、中学受験は親子の受験といわれます。子供の個性や成長スピードによっては、後半で伸びる子もいます。教育費も勘案し、周りに流されず、しっかり我が家に合った受験戦略を立てたいですね。

 

 

山内 真由美

FPオフィス ライフ&キャリアデザイン

代表