年金23万円も「毎月赤字」だが…日本の無職の高齢者夫婦「驚愕の貯蓄額」

（※写真はイメージです/PIXTA）

平均的な無職高齢者夫婦であれば、「老後資金不足」は問題ではない⁉

老後は年金だけが頼り……そんな高齢者が多い日本。実際、どれほどの年金を手にしているのでしょうか。厚生労働省『令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、厚生年金受給者の平均受取額月額14万6,145円。さらに厚生年金を受け取っている65歳以上に絞ると、男性の平均受給額は17万0,391円、女性で10万9,205円。国民年金は満額受給と仮定すると、現在の高齢者夫婦によくある「元会社員と専業主婦」という組み合わせの場合、夫婦で月23万円ほどが手にできる計算となります。

そんな高齢者夫婦はどのような暮らしぶりをしているのでしょうか。高齢夫婦（ともに65歳以上、無職世帯）の収支を総務省『家計調査 家計収支編』（2021年）でみていきましょう。

もし年金23万円で消費支出が同様の場合、黒字額に5,000円程の差が生じますが、どちらにせよ、毎月の家計は赤字になることは明白。「足りない分は貯蓄で補填する」というのが一般的です。

そんな無職の高齢者夫婦、どれほどの貯蓄があるのかを、総務省『家計調査 貯蓄・負債編』（2021年）で確認してみましょう。夫婦ともに65歳以上、無職世帯の平均貯蓄額は、なんと2,450万円。老後生活が30年と仮定すると、月に6万8,000円ほど取り崩せる計算です。