FXは、平日であれば24時間いつでも取引できるため、取引時間の決まっている株式や投資信託と比べて収益を得る機会が多いというメリットがあります。しかし、本来メリットであるはずの「いつでも取引できる」という特徴によって、加速度的に資産を減らしてしまう人もいると、株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏はいいます。では、そのような人にはどのような共通点があるのか、みていきましょう。
多くの初心者が破滅していった…「FXの誘惑に負けやすい人」の特徴 ※画像はイメージです/PIXTA

いつでも取引できても、いつでも稼ぐことはできない

平日であれば24時間いつでも取引が行えるFXですが、レバレッジの使い方を誤ると24時間いつでも損をする可能性がある投資になってしまいます。多くの人は24時間いつでも稼ぐことができるFXのメリットばかりに目がいきがちです。

 

しかし、ゼロサムゲームであるFXにおいて、稼げる可能性の裏側には常に損失を被る可能性が潜んでいることを忘れてはいけません。

 

その点、非常に融通が利くFXは他の投資と比べて、資産を減らす可能性が高い投資と言えるでしょう。よって、自己管理とリスク管理が徹底できていないFXトレーダーがプロのトレーダーとして活動することは難しいでしょう。世間一般的にいつでも取引できる誘惑に負けて、無駄な損切りを重ねてしまうことからFXは難しいと言われています。

 

楽な方へと流れる人間の深層心理が幾度となくFX初心者トレーダーを破滅へと導いてきました。このような欲に負けてFXから退場する可能性を少しでも小さくするためには、FXの本質が「誰かの利益は誰かの損切り」ということを意識する必要があります。

 

次に、いつでも取引できる誘惑に負けやすい人の特徴を2つ紹介していきます。自分に少しでも当てはまる点があれば改善する必要があるかもしれません。

誘惑に負けやすい人の特徴1

ポジションを持っていないと不安になる人

まずひとつ目の特徴が「何もしていない状態を過度に恐れること」です。

 

トレード初心者に多いポジポジ病(無駄にポジションを取ってしまうこと)も不安感が引き金となって起こる現象です。FXの世界では、ときにトレードを行わずに待つことが最善の選択肢になることがあります。頭のなかで売るか買うかの選択肢しかない状態は、まだまだFX初心者の思考法といえます。「大きな致命傷となるような損切りをしないこと」がFXで長く収益を積み上げていくためのコツです。

 

しかし、機会損失を恐れるばかりに普段なら様子を見る場所でエントリーしてしまう人も多くいるでしょう。このような機会損失という考えに弱い初心者は、すべての流れを自分のものにすることはできないと心に刻みましょう。

 

自分の欲をコントロールできるプロトレーダーは「待つのも投資」ということを熟知しているのです。