買い注文が殺到してストップ高となった際は、値幅制限の上限で注文を出していても、買える場合と買えない場合があります。ルールをみていきましょう。
どうしても「ストップ高銘柄」を買いたい!入手率をアップさせる方法【投資のプロが解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

早く大量の買い注文を出す、あとは運

では、そんなルールの中で、ストップ高銘柄を何とか買う方法はあるのでしょうか?

 

1つは、早さです。値幅制限の上限で買い注文の方が多いまま大引けを迎えてしまうと、先ほどの比例配分が適用されます。したがって、それよりも早く注文を出すことで、その前に約定する確率を高めることができます。

 

もう1つは、大量の注文を出すことです。大引け後に比例配分が行われる際は、買い注文数の多い証券会社から順に株が割り当てられていきますので、自分自身が大量の注文を出すことで、その確率を高めることができます。

 

また、その銘柄の買い注文数とは関係ない場合もあるでしょうが、全体的な出来高の多い証券会社を通じて注文を出すことにも、同様の効果が望めるかもしれません。

 

あとは、運でしょう。

 

いくら早く注文をしようとも、買えないときは買えません。仮に比例配分の割り当てが多い証券会社から注文をしても、その証券会社がその株を抽選によって投資家に割り当てることもあります。買いが殺到してストップ高となるのですから、運が悪ければ買えないということも、想定しておくべきなのです。

そもそもその銘柄を買う必要があるか

ちなみに、ストップ高となる銘柄をもし買うことができても、その後どうなるかはわかりません。再度ストップ高となる可能性もあるでしょうし、逆にストップ安になってしまう可能性もあります。そこまでいかなくても急騰・急落する可能性もありますし、ストップ高となった株価の水準が維持される可能性もあります。

 

ですから、ストップ高となる銘柄を買うことに固執するよりも、その銘柄をその価格で買った場合にその後どうなるかも、十分に考えておいた方がよいでしょう。運悪く買えなかったことが逆に幸運だった、という結果となり得るのが株式投資の怖さなのです。

 

まとめ:買い注文数の多い証券会社から株が割り当てられていく

ストップ高となり大引けの時点で売り注文数より買い注文数の方が多かった場合は、買い注文数の多い証券会社から順に1単位ずつ、株が割り当てられていきます。それがストップ高の比例配分ルールです。

 

早く大量の注文を出すことでその株を買う確率を高められますが、運に任せないといけない部分もあります。

 

また、ストップ高となる銘柄を買うことに固執するよりも、その銘柄をその価格で買った場合にその後どうなるかも、十分に考えておいた方がよいでしょう。

 

 

株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO
川合 一啓

 

 

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