もうすぐ12月。「中学受験まであとわずか!」とソワソワしている受験生をもつ家庭も多いでしょう。「うちの子は公立中か、それとも私立中か」と悩んでいる家庭もまた多いのではないでしょうか。やはり頭を悩ませるのは“お金の問題”。「子どもが中学受験に挑戦」にはいくら必要なのか、考えてみましょう。
手取り26万円…平均的な会社員「子どもに中学受験」があまりに無謀 (※写真はイメージです/PIXTA)

中学受験を見事にパス!その先に待ち受ける多大な出費

苦労した末、めでたく志望校に合格。仮に中高一貫校だとしましょう。『平成30年度子供の学習費調査』によると、中学校3年間の教育費は約421万円、1年あたり140万円、高校3年間の教育費で約290万円、1年あたり96万円ほどになります。

 

さらに学校に通っていればそれで終わりとは限りません。中高、さらに大学までセットの学校の場合、内部進学も熾烈。全員が大学に進学できるとは限りませんし、希望の学部に進むには日ごろの成績が鍵となってきます。中学に進学してからも塾通いというパターンも多くあります。

 

文部科学省『子供の学習費調査』(平成30年)によると、学習塾費用は年々増加傾向にあります。最新の2018年度調査では、学習塾費用は中学校で20万2965円、高校で10万6884円。塾に通うか通わないかは家庭ごとの方針もあるでしょう。ただ子どもから「勉強についていくのが不安。塾に通いたい」などとお願いされたら……その願いを叶えたいと親であれば頑張ってしまうのではないでしょうか。

 

平均的な会社員の年収、545万円であれば月収は34万円ほど。夫婦と子ども1人世帯であれば手取り額は26万円ほどです。子どもが受験生の時には毎月10万円ほどで学習塾に通わせ、念願が叶った後には毎月10万円ほどの教育費……。片働き世帯では「家計は火の車」が目にみえています。

 

我が子が中学受験に挑戦。平均的な会社員世帯であれば、共働きでないと現実的ではないといえそうです。