日本を代表する企業である、電機メーカー8社。知名度も抜群ですが、これらの企業に勤務する人は、どれほどの給与をもらっているのでしょうか? 有価証券報告書などから探っていきます。
「大手電機メーカー8社」の平均給与…1位「ソニー」は1,000万円超え (※写真はイメージです/PIXTA)

8大電機メーカー…それぞれの平均給与は?

「技術大国・日本」の象徴だった電機メーカー。業種としては製造業に分類されます。厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』で産業別*の月収をみていくと、全産業の平均値は33万0,600円。 それに対して製造業は32万3,400円。日本の給与の平均値=製造業といえそうです。

 

*日本標準産業分類に基づく16大産業[鉱業・採石業・砂利採取業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究,専門・技術サービス業、宿泊業,・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業(その他の生活関連サービス業のうち家事サービス業を除く)、教育・学習支援業、医療・福祉、複合サービ ス事業及びサービス業(他に分類されないもの)]

 

さらに大卒男性に限り、推定年収を算出してみると、625万0,000円。その給与のピークは50代後半で842万6,000円になります。

 

さらに有価証券報告書から、電機大手8社の給与事情をみていきましょう。最も高いのはソニーで1,044万0,010円と1,000万円の大台を超えています。また最も少ないシャープで743万2,000円。日本の会社員の平均給与(厚生労働省『令和2年賃金構造基本調査』による会社員の平均年収487万2900円)を大きく超えています。

 

■ソニーグループ株式会社
1,044万0,010円
(従業員数:2,973人、平均年齢:42.2歳、平均勤続年数:16.5年)

 

■株式会社日立製作所
890万2877円
(従業員数:29850人、平均年齢:42.6歳、平均勤続年数:19.2歳)

 

■パナソニック株式会社
7,43万9,769円
(従業員数:59,006人、平均年齢:45.8歳、平均勤続年数:22.7年)

 

■三菱電機株式会社
796万3,544円
(従業員数:36,162人、平均年齢:40.7歳、平均勤続年数:16.6年)

 

■富士通株式会社
865万1,494円
(従業員数:3万2,026人、平均年齢:43.8歳、平均勤続年数:19.6年)

 

■株式会社東芝
866万5,339円
(従業員数:3,613人、平均年齢:45.0歳、平均勤続年数:18.6年)

 

■日本電気株式会社
829万4,708円
(従業員数:2万0,589人、平均年齢:43.7歳、平均勤続年数:18.9歳)

 

■シャープ株式会社
743万2,000円
(従業員数:6,419人、平均年齢:45.7歳、平均勤続年数:23.1年)

 

※すべて提出会社の従業員の状況より

 

今回、有価証券報告書から8大電機メーカーの給与事情をみてきました。製造業の現場には色々な職種の人がいますし、様々な雇用形態で多くの人が働いています。大手電機メーカー勤務だからといって、すべての人が“日本の会社員の平均以上”というわけではありません。ただその平均給与は「モノづくり日本」を代表する企業にふさわしいものでした。