持ち家率が6割を超えている日本。多くの人がローンを利用してマイホームを実現していますが、どれくらいの「負債」を抱えているのでしょか? 総務省『家計調査』から紐解いていきます。
都道府県「家計の負債額」ランキング…1位は平均1,000万円弱の借金を抱える「埼玉県」 (※写真はイメージです/PIXTA)

都道府県別にみる「家計の負債額」…1位は「埼玉県」47位は「沖縄県」

都道府県ごとにみていきましょう。最も負債額が多いのは「埼玉県」で968万円。続いて第2位は「滋賀県」で945万円。「愛知県」845万円、「石川県」831万円、「京都府」822万円と続きます(関連記事:【すべて見る】都道府県「家計の負債額」ランキング…2021年「1~47位」を発表』)。

 

一方で最も負債額が少ないのが「沖縄県」で236万円。1位と47位の間には732万円もの差がありました。

 

負債額トップとなった「埼玉県」は「持ち家率」88.1%と全国8位(ちなみにトップは「富山県」で96.0%)、また「世帯の年間収入額」は804万円と全国2位(トップは「東京都」で816万円)。東京に隣接することから土地価格も高く、結果、負債額も大きくなる傾向にあると考えられます。

 

【都道府県「家計の負債額」上位5】

1位「埼玉県」968万円

2位「滋賀県」945万円

3位「愛知県」845万円

4位「石川県」831万円

5位「京都府」822万円

 

出所:総務省『2020年家計調査 貯蓄・負債編』より

 

ただ「負債額」と「持ち家率」「年間収入額」との相関関係をみていくと、「負債額」と「持ち家率」の相関係数は0.36。やや相関関係にあるという水準です。一方「年間収入額」との相関係数は0.47で、かなり相関関係にあるという水準。一概に持ち家率が高いから負債額も多いとは一概にはいえなさそうです。

 

また「土地・住宅以外の負債額」が最も多いのは「滋賀県」で260万円。「徳島県」「鹿児島県」「静岡県」「宮崎県」と続きます。一方、「土地・住宅以外の負債額」が最も少ないのは「宮城県」で6万円。1位と47位の間には、実に40倍以上の差が生じていました。

 

もちろん、今回の結果は単年のものであり、地域の実情と異なる場合があることに留意しなければなりませんが、多くの人がマイホームを購入するにあたり、多額の融資を受けて実現していることは全国共通。無理のない返済プランを組むことが重要であることも、すべての人に共通することです。