将来、年金だけで暮らしていけるわけないし……と、日本人であれば誰もが不安を抱えている昨今、貯蓄志向が強まっているといわれています。そこで総務省の統計から日本、そして都道府県ごとの「貯蓄」について考えていきます。
都道府県「貯蓄額」ランキング…1位と47位に「1,808万円」もの差 (※写真はイメージです/PIXTA)

都道府県別に「平均貯蓄」と「年間収入」に注目してみると

都道府県ごとにみていきましょう。最も貯蓄額が多いのは「東京都」で2,542万円。続いて第2位は「愛知県」で2,333万円。「千葉県」2,207万円、「神奈川県」2,163万円、「徳島県」2,098万円と続きます(関連記事:『【すべて見る】都道府県「貯蓄額」ランキング…2021年「1~47位」を発表』)。

 

【都道府県「貯蓄額」上位5】

1位「東京都」2,542万円/816万円

2位「愛知県」 2,333万円/657万円

3位「千葉県」2,207万円/733万円

4位「神奈川県」 2,163万円/690万円

5位「徳島県」 2,098万円/613万円

 

出所:総務省『2020年家計調査 貯蓄・負債編』より

※数値右:貯蓄額、数値左:年間収入額

 

一方で最も貯蓄額が少ないのが「沖縄県」で734万円。第2位(46位)は「青森県」で1,013万円。「宮崎県」1,022万円、「熊本県」1,098万円、「高知県」1,135万円と続きます。

 

1位「東京都」と47位「沖縄県」には1,808万円もの貯蓄差があります。ただ「東京都」はは全国でも収入が圧倒的に多く、「沖縄県」とは353万円もの収入差があります。当然といえば当然ですが、46位「青森県」のほうが収入額は下。それにもかかわらず、46位「青森県」と47位「沖縄県」の間には279万円もの貯蓄差があります。

 

そこで貯蓄額と収入の比較でみてみると、収入に対して貯蓄が多い(平均貯蓄額÷年間収入)のは「愛知県」。年間収入の3.55倍の貯蓄をしています。以下「徳島県」「京都府」「奈良県」「神奈川県」と続きます。どれくらい生活費がかかるかなどの要因も絡んできますが、これらの地域は全国的にも貯蓄志向が強い地域だということがいえそうです。

 

そして収入に対して貯蓄が少ないのが、やはり「沖縄県」。年間収入の1.59倍の貯蓄額となりました。以下「山形県」「宮崎県」「熊本県」「愛媛県」と続きます。

 

もちろん単年の調査結果なので、地域の実情と異なる結果かもしれませんが、定年後、年金だけでは心許なく、貯蓄を取り崩しながら生活していくことが一般的な老後だと考えると、現役のうちにしっかり貯蓄しておくに越したことはないでしょう。