「結婚前と比べて収入は増えたものの、一向にお金が貯まらない」と悩む共働き夫婦の、貯蓄を阻む「2つの要因」について紹介します。※本連載は、江尻尚平氏と福島えみ子氏の共著『お金が貯まる!世帯年収500万円から始める共働き夫婦の超効率家計簿』(徳間書店)より一部を抜粋・再編集したものです。
稼いでいるのにお金が貯まらない…共働き夫婦の貯蓄を阻む2つの要因 (※画像はイメージです/PIXTA)

要因2:夫婦の給与振込日が違うため、管理がしにくい

家計は月ベースで把握しているという人がほとんどではないでしょうか。給料などの収入を毎月受け取る人のほうが多いでしょうし、家賃や住宅ローンの返済、光熱費、携帯などの通信費といったものも多く月ベースで請求が来ます。

 

そして、お金の出入りを把握するとき、給料日を起点にして収支を把握するのがわかりやすい人も多いでしょう。例えば給料日が25日の人ならば、前月25日から今月24日までの1カ月として、収支を把握するというふうにです。

 

ところが、15日と25日のように、夫婦で給料日が離れている場合、お金の管理がしづらいという人が結構いらっしゃいます。こういった場合、どう家計を把握していけばよいのでしょうか。

 

結論からお伝えすると、各家庭によってケースバイケースです。給料日がいつであっても必ず月初から月末を1カ月として把握するというわけではなく、その家庭ごとに最適な1カ月の期間を設定するのがベストです。

 

それでは自分達の場合はいつからいつまでの1カ月の設定がよいのかを知るには、まずは、自分達の収入日(給料日)と定期的な支出日(口座引き落としなど)をすべて書き出してみましょう。

 

そのうえで、2人の給料日のうち、できるだけ多くの支出日よりも早いほう、かつ給料日の早いほうを起点にして「自分達の家計サイクル」を決めていきます。

 

[図表1]給料日の異なる家計3パターン
[図表1]給料日の異なる家庭3パターン

 

[図表1]のパターン①~③は、同じ支出項目がある家庭ですが、それぞれ2人の給料日の違いでパターン分けしたものです。

 

支出項目と支出日は同じでも、2人の給料日が違えば、把握しやすい月々のサイクルは異なるのがわかります。要は、自分達の家計の収入・支出パターンにあわせて、何日から何日というサイクルを1カ月として把握しておくだけです(その結果、月初から月末の把握になるのはOK)。


なんだ、それだけと思うかもしれませんが、最初の「決め」が無いと、家計が把握しにくいというモヤモヤを抱える原因になります。この自分達の家計サイクルを決める作業は、1度やっておけばいいだけですので、ぜひ休日などに2人で行ってみてください。

 

江尻 尚平

スマートアイデア株式会社 代表取締役

 

福島 えみ子

マネーディアセオリー株式会社 代表取締役