大阪府の住宅地地価…上昇率で注目のエリアは?
前年との変動率で、注目のエリアを見ていきます。トップは「箕面市船場西1丁目」で前年比4.50%の上昇。北大阪急行線の延伸による交通利便性の向上、大阪大学の新キャンパス開設などにより人口増加が顕著。ベッドタウンとして人気の高い地域です。
箕面市のほか、高槻市や茨木市、池田市など、大阪府の北部のエリアは上昇ランキングでも上位にランクイン。ベッドタウンとして支持を集める地域で、その人気は地価上昇率にも反映されています。
第2位で前年比3.0%増を記録したのは、「大阪市福島区野田2丁目」。JR大阪環状線「野田」駅、大阪市高速電気軌道千日前線「玉川」駅から5分ほど、下町情緒の残る街として人気の高いエリアです。
そのほか福島区はトップ10に7地点がランクイン。同区は前出の大阪都心6区のひとつに数えられる区。前出のとおり、大阪都心の商業地の地価は下落傾向にありますが、住宅地域においては上昇している地点も珍しくありません。大企業が集中する梅田などからも近く、勤務先の近くに住みたいというニーズに応える街として不動の人気を誇り、地価上昇を支えています。
【大阪府住宅地の地価対前年変動率ベスト10(住宅地)】
1位 大阪府箕面市船場西1-12-25(4.50%)
2位 大阪府大阪市福島区野田2-22-17(3.00%)
3位 大阪府大阪市福島区玉川2-5-3(2.90%)
4位 大阪府大阪市福島区野田6-3-18(2.90%)
5位 大阪府大阪市福島区福島3-1-55(2.90%)
6位 大阪府大阪市福島区福島8-11-5(2.90%)
7位 大阪府高槻市八丁西町5-15(2.70%)
8位 大阪府高槻市真上町1-13-26(2.40%)
9位 大阪府大阪市福島区吉野4-13-25(2.30%)
10位 大阪府大阪市福島区海老江4-5-14(2.20%)
出所:国土交通省2021年公示地価(1月1日時点)より
(かっこ)内は対前年変動比
勤務地近くに住みたいというニーズに応えらえる地価水準の大阪では、都心や都心隣接の住宅地が人気で、コロナ禍でも地価は上昇傾向にあります。2025年には万博博覧会を控え、そのころにはコロナ禍も落ち着いているだろうという予測から、多方面で“万博効果”が期待されています。それは地価にも反映されてくることでしょう。今後も地価の動向に注目です。