土地のパフォーマンスを「最大限に引き出す」建築技術
築古となった自宅を持て余しているが、建て替えようにもいまからローンを組むのは不安。都心部にマイホームがほしいが、手持ち資金とローンではとても賄い切れない…。そのような方にこそ「賃貸併用住宅」がお勧めであることを、前回の記事『快適な住空間と安定収益…賃貸併用住宅が叶える理想の暮らし』で解説しました。
賃貸併用住宅の場合は事業用ローンの適用が可能となり、その場合は契約者の年齢や収入ではなく、物件から見込める家賃収入をもとに融資判断が下されます。並行して家賃収入も得られるため、月々の返済も軽くなります。
また、建物を多層階として賃貸住宅部分を増やせば、より多くの家賃収入を見込めるため、融資枠の拡大も可能です。それにより、自宅部分に潤沢な予算を振り分けるなど、一般の自宅では叶わないワンランク上の暮らしも実現できるのです。
「都市部の場合、土地の容積率が大きく設定されているうえ、駅近などの立地に恵まれた場所ならば、安定的な賃貸需要が見込めます。賃貸併用の多層階住宅を建設することで、土地の価値を最大限に生かし、家賃収入を最大化することが可能になります」
パナソニック ホームズ株式会社 営業推進部 特建営業センター所長の榎本克彦氏はこのように説明します。
「賃貸併用住宅を建てる際に最も肝心なのは、立地条件を生かし、土地の力を最大限に引き出すことなのです」
工業化住宅を究め「9階建」を実現!
建物の構造においても、パナソニック ホームズは高い優位性を発揮しています。パナソニック ホームズの多層階住宅には、高精度ボルト工法による重量鉄骨ラーメン構造(NS構法)が採用されています。接合部分は精度が安定しにくい現場溶接工事をなくし、スプリットティーによる高力ボルト接合を採用するなど、地震に負けない高精度・高品質を実現しました。
「高い耐震性を誇るだけでなく、現場での溶接が不要なボルト接合のシステム工法により、高精度・短工期を実現しています。工業化住宅でありながら最大9階建までの建築を可能にし、住宅から事業用建物まで幅広い用途への対応が可能。また、縦・横150mmという狭いピッチで自由度の高い設計ができること、足場を建物内側に組む「無足場工法」によって工事を進められることから、隣地との隙間を最小限※にとどめ、狭小な土地のパフォーマンスを最大限引き出せるのです」
※ 隣地境界線と建物の距離については、別途法令上の制限に従う必要があります。隣地境界との距離は建物状況により異なります。無足場工法は7階建てまでの対応になります。
榎本氏は具体的なデータをあげつつ、建築物の構造について解説します。
「天井の高さは最上階で最大3.14m、中間階で最大2.84m、1階で最大4mにまで設定でき、賃貸だけでなく、店舗やオフィスビルなどを想定し天井高を柔軟に設定できます。また、柱角300mm角の場合、柱の間隔は最大10.8mと、車4台もの並列駐車ができる「ビックスパン」の間口が確保できます。水平荷重に抵抗するための耐力壁が不要なため、柱が少ない構造なのです。〈大空間を創出する技術〉は他社の追随を許しません。圧倒的な解放感と、想像を上回る自由度の高さを、ぜひお客様ご自身に体感していただきたい」
建物の柱や壁が少なければ、希望の間取りも実現しやすく、家族構成やライフスタイルの変化に合わせた変更も容易です。もちろん、水回りの設置も自在で、希望する場所へ引くことができます。
子ども部屋から賃貸住宅フロアへ、1階店舗からガレージへ、賃貸部分を自宅の二世帯住部分へ…といったコンバージョン(用途転換)が可能で、大掛かりなリノベーションを行っても、柱や壁による制約を受けにくいのです。
末長く美しい外観を保つタイル外壁「キラテック」
自在なコンバージョンを実現できる内部構造ですが、一方の外壁はほとんど手を入れる状況にはなりません。外壁に使用されているタイル外壁の「キラテック」は、光触媒の作用により汚れにくいという特徴があります。
表面に太陽の光が当たると、タイル表面の光触媒が作用することで汚れの吸着を抑える「親水性」が生まれ、太陽の光で汚れを分解。そこに雨が降ることで、雨水が汚れを洗い流します。この「セルフクリーニング効果※」により、メンテナンスの手間が軽減できます。日陰でも、反射した紫外線による効果があるほか、親水性物質を加えることで、太陽光のない夜間にも効果を発揮します。また、各種劣化促進試験では、紫外線に対して60年相当の設計耐用年数基準をクリアしていることが確認されています。
※ 軒下などの雨水がかからない場所、鉄さび、黄砂、シリカスケール(水あかの一種)、こけ、鳥・虫の糞、樹液などの分解能力を超える量の汚れが付着した場合には、セルフクリーニング効果が十分に発揮できない場合があります。
賃貸経営で重視したいのは「維持管理費抑制」の工夫
「私たちが目指しているのは、安定した収益に繋げられる〈持続資産〉としての建物です。堅牢かつ自由度の高い建築物と、頻繁なメンテナンスからユーザーを開放する外壁素材の相乗効果で、サスティナブルで価値の高い資産の形成をお手伝いします。高い機能性と美しい外観を併せ持つ賃貸併用住宅であれば、入居者の満足度も大きいはずです」
パナソニック ホームズ東京支社 錦糸町営業所 所長の阿部亮介氏が、榎本氏の言葉を引き取って解説します。
「パナソニック ホームズでは、先進的なIoT技術を積極的に導入しています。スマートフォンのアプリによる、エアコン、給湯機、照明等の操作、玄関の施解錠など、最新設備がそろっています。また、賃貸部分の修繕も、オーナーの負担を最小限に抑制する工夫がなされています。たとえばフローリングは、パーツ単位で取り替えが可能な構造です。全面的に張り替えるケースと比べ、修繕コストを大幅に軽減できるのです」
次回は、パナソニック ホームズによる、賃貸併用住宅の賃貸部分と店舗部分のテナント募集のサポートについて解説します。
パナソニック ホームズ株式会社
営業推進部 特建営業センター 所長
榎本 克彦
パナソニック ホームズ株式会社
東京東支社 錦糸町営業所 所長
阿部 亮介