「古い、使えない、だから売却」の発想はもったいない
若いころに建てた自宅が老朽化。大掛かりなリフォームをする資金もなく、あきらめている。家族構成が変わり、自宅の構造と生活スタイルが合わなくなってきたが、住みにくさを我慢している。いずれ親から築古の自宅を相続する予定だが、どのように活用すべきか見当がつかない。また、リフォームする価値があるのかの判断もできかねている。
このような状況にあって不動産を持て余していらっしゃる方は、じつは非常に多いのです。リフォームではどうにもならないなら、建て替えるか、売却して住み替えるか、あるいはがまんして暮らし続けるか。この選択肢に揺れていることでしょう。
実際のところ、住宅等の建築費用は2013年ごろから上昇傾向にあり、多少の上下は見られるものの、ほぼ右肩上がりの状況です(図表参照)。快適な住環境確保のためには、資金面が大きな課題になるのは間違いありません。
建て替えを考える方の場合は、ある程度年齢を重ねているケースが多く、住宅ローンの借り入れに制約があるほか、手元資金を多くつぎ込めば、老後の生活を圧迫しかねません。
では、建築費用が賄えないから売却すればいいのかといえば、それも難しいところです。売却し、納税などの諸々の手続きを終えた残りの資金だけでは、やはり「妥協を重ねて選んだ住まい」になる可能性が高いからです。また、そもそも論として、利便性の高い土地であれば、建築物をどうにかする資金がない、という理由ですべて手放してしまうのは、あまりにもったいないといえます。
「事業用ローン」なら、年齢も足かせにならない
「自宅の建て替えには相応の解体費や建築費がかかりますし、年齢によっては住宅ローンを借りるのも難しくなります。ですが、発想を転換して、ただ建て替えるだけでなく、賃貸併用住宅を選択肢に入れるなら、いろいろな可能性が見えてきます」
こう話すのは、パナソニック ホームズ株式会社 営業推進部 特建営業センター所長の榎本克彦氏です。
「一般住宅の多くは2階建てですが、地価の高い都会においては、容積率も高く設定されていることが多いのです。3階以上の多層階住宅にすることが可能なら、自宅以外の階を賃貸住宅にすることで、家賃収入が見込めます。それをローンの返済原資に充てるのです。また、賃貸併用住宅には〈事業用ローン〉を活用できます。事業用ローンはその物件の収益性で融資判断を行うため、住宅ローンとは異なり、高齢でも融資が受けられます」
榎本氏は続けます。
「完済前に契約者の方に万一のことがあった場合も、ローン残高は相続財産から差し引くことができます。しかも、配偶者の方やお子さんが相続する賃貸併用住宅のうち、賃貸に回している部分は土地・建物とも、自宅として使用している部分よりも相続税評価額が大幅に低くなります」
節税効果については次回以降の記事で詳述しますが、不動産の場合、相続税の評価額は、額面通り評価される現預金と異なり低く算定されるうえ、賃貸物件はさらに評価が下がるため、相続税の節税が実現できます。
「年齢的に住宅ローンを受けることが可能なら、自宅部分は住宅ローン、賃貸部分は事業用ローンと、分けて利用するという方法もあります。住宅ローンは事業用ローンよりも適用金利が低く設定されているケースが多いうえ、住宅ローン控除(住宅ローン減税)によって所得税の節税を図ることが可能です」
家賃収益が得られるから、贅沢な内装も可能に
もし所有地が駅近という好立地であれば、賃貸物件としての人気も上々でしょう。家賃という新たな収入源を得ることで、通常の戸建てでは叶わない、贅沢な仕様にすることも可能です。
錦糸町にある7階建てのモデルハウスを案内してくれたのは、パナソニック ホームズ株式会社 東京東支社 錦糸町営業所 所長の阿部亮介氏。
「7階建てのうち、5~7階が自宅部分です。定年後に悠々自適に暮らすご夫婦を想定しています。6階の寝室部分は、くつろぎ感のあるリゾート風のテイストで、ゆったりと空間を確保しています。クローゼットなどの設備も充実しているほか、衣装合わせのスペースもあります。このような贅沢な空間が実現できるのも、1、2階のテナント料や、3、4階の賃貸部分から得られる家賃収入があればこそですね。ここ錦糸町界隈の場合、50m2の1LDKで1室15万円程度の家賃収入を見込めます」
リビングやダイニングキッチンの広々としたゴージャスな内装はもとより、ベッドルームからウォークインクローゼットを通って洗面所やバス・トイレに直行できるなど、随所に工夫が施された設計になっています。
もちろん住宅階が高層になれば、窓の外に広がる風景も、低層の場合とは大きく異なります。そして、最上階での吹き抜け設計が可能なのは、パナソニック ホームズ独自の工法だからこそなのです。
所有地への建設はもちろん、土地探しからでもOK
長く暮らしてきた場所を賃貸併用住宅に建て替えれば、従来とは一変した、まったく新しい住環境で生活することができます。
また、所有していた土地への「建て替え」需要ばかりではないと、阿部氏は補足します。
「東京都内にマイホームを建てたいが、予算的に無理だと諦めている方も、家賃収入をローンの返済に充てられる賃貸併用住宅なら話は別です。実際に、賃貸併用住宅で〈都心暮らし〉を実現した方もいらっしゃいます。ほかにも、賃貸併用住宅で不動産投資家デビューされたお客様もいらっしゃいますよ。ご希望があれば、土地探しからサポートいたします」
築古の自宅に頭を悩ませている人から、利便性の高い都内にマイホームを持ちたい人まで、より幅広いニーズに応えられるのが賃貸併用住宅なのです。
パナソニック ホームズ株式会社
営業推進部 特建営業センター 所長
榎本 克彦
パナソニック ホームズ株式会社
東京東支社 錦糸町営業所 所長
阿部 亮介