人生の折り返し地点となる40代。老後に向け資産形成を本格化すべきタイミングですが、なかなか思うように進まず、ジレンマを抱える人も多いもの。そこで注目される資産形成法のひとつが不動産投資です。株式会社リヴトラスト代表取締役社長の杉本一也氏は、40代会社員が行う資産形成の有効な選択のひとつとして新築ワンルームマンション投資をあげています。今回は40代会社員が始める不動産投資として、新築ワンルームマンションが有力である理由について迫っていきます。

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新築物件は、「銀行からの評価」が高い

杉本一也氏が代表取締役を務める株式会社リヴトラストでは、年収1,000万円以上の40代会社員に最適な資産形成法として、新築ワンルームマンション投資を提案しています。しかし投資用不動産には、中古物件という選択肢もあります。杉本氏はなぜ、新築物件を最適解とするのでしょうか。

 

株式会社リヴトラスト代表取締役社長 杉本一也氏
株式会社リヴトラスト代表取締役社長 杉本一也氏

「投資用物件をキャッシュで一括購入できる会社員は、ほとんどいないといっても過言ではないでしょう。多くの方が融資を活用することになります。その際、当然ながら審査があるわけですが、金融機関は借主の年収だけでなく、物件の信用度を重視しています。つまり入居者がきちんと付くかどうか、安定した収益が見込める物件かどうか、ということが重要なのです。

 

新築は入居者からの人気が総じて高いため、銀行の審査は通過しやすいといえます。もちろん立地条件など、入居希望者を惹きつける要素を満たしていることは絶対条件です」

 

物件の信用度が高いと、融資の条件も整いやすくなります。結果として、初期費用(自己資金)を低く抑えることも可能になるのです。「はじめやすさ」をサポートするという意味で、新築物件は頼もしい投資対象といえるでしょう。

 

「中古物件の場合、売買に出されているということは『集客に難航したから』など、何らかの理由が隠されている可能性があります。また融資審査を通過できても、条件は厳しくなります。結果として『新築を買うより、自己資金が多く必要になった』というケースも珍しくないのです」

 

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新築ワンルームなら「売却も検討しやすい」

投資用不動産には新築か、中古かという選択だけでなく、区分所有か、一棟所有か、というバリエーションもあります。

 

「まず新築の一棟物件購入を検討する場合、投資費用の高さがネックとなります。土地と建物が同時に手に入るため融資は受けやすくなりますが、都心部のマンションは一棟数十億円という価格帯です。会社員の投資額として、現実的とはいえません」

 

なお一棟所有の場合は「一室空室が出ても、他の部屋から家賃収入が得られる」というメリットもあります。もちろんリスクもあります。

 

「一棟物件は大規模修繕に多額の費用がかかり、そのすべてをオーナーが負担しなくてはなりません。また立地条件が仇となり、室数の多さがそのまま空室リスクに繋がるという怖さもあります。一棟所有を考えるのであれば、エリアを拡散しながら複数のマンションを区分所有するほうが、特に会社員にとってはリスクヘッジになるでしょう」

 

また「売却のタイミングを図りやすいことも、新築区分所有の大きなメリットである」と、杉本氏は考えています。

 

「当たり前の話ですが、一棟物件に比べ売却価格が低いため、買い手は付きやすいでしょう。特にマンションの場合はアパートよりも償却期間が長いため、築年数が20年を経過しても、市場での商品価値を十分に維持できます。実際の売却タイミングはそれぞれの考え、事情により異なりますが、『出口戦略を立てやすい』という意味でも、新築マンションの区分所有は有望なのです」

 

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成功の秘訣はトラディショナルなデザイン

新築ワンルームマンションを主力商品としている、株式会社リヴトラスト。魅力的な商品づくりのため、どのような点に気をつけているのでしょうか。

 

「弊社は実用性を重視した居室づくりを心がけています。株やFXなどとは異なり、不動産は長期的に運用していかなければいけません。華美な装飾や先端のデザインを必要以上に取り入れると、流行が過ぎたときには『古臭い』とされ、商品価値を落としてしまう可能性があります。

 

特に都心部は今後、少子化が進み、高齢の単身者世帯も増加していくことが予想されます。誰にとっても使い勝手の良い、トラディショナルな空間づくりを心がけることで、物件価値を安定させられると考えています」

 

とはいえ、各地で画一的な物件を量産しているわけではありません。立地や環境を考慮しつつ、各物件に細やかな配慮を付け加えています。

 

「物件ごとにプロジェクト会議を開催し、仕様や間取りについて、何度も話し合いを重ねています。開発サイドだけでなく、営業や賃貸管理スタッフの意見も十分に取り入れることで、入居希望者の絶えない物件づくりを目指しています」

 

確信をもって新築ワンルームマンションを開発している杉本氏の意見には、確かな説得力があります。しかし現在、国内外の経済はコロナ禍の悪影響で、深刻なダメージを受けています。次回は不動産投資の最前線で活躍する杉本氏に、不動産業界の現状や投資への影響について伺っていきます。

 

 

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取材・文/西本不律 撮影/押木良輔
※本インタビューは、2021年3月8日に収録したものです。