ロス五輪決定で注目を集める「日本の」不動産会社とは?

遡ること5年前、東京の不動産市場はオリンピックによる特需などを受け、大いに盛り上がっていた。しかし一方で、人口減少による内需の先細りを懸念する声も強まりつつあった。そのような市場背景のなか、株式会社三栄建築設計は、2014年にアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスに進出する。2017年に五輪開催地として決定する3年前のことだ。本連載では、同社ロサンゼルス支店の近藤晃弘氏に、今、世界中の投資家が注目するロサンゼルス不動産への投資機会について伺った。第1回では「三栄建築設計とはどのような企業なのか?」を紹介しよう。

東京23区への戸建分譲住宅の供給実績はトップクラス

三栄建築設計は、首都圏を中心に分譲住宅や注文住宅、分譲マンション、投資用アパートなどを手がける「ハウジングデベコン(HousingDeve-Con=住宅総合生産企業)」である。特に戸建分譲事業において、23区エリアへの供給実績はトップクラスで、年間約1,800棟もの建築を手がけている。「同じ家は、つくらない。」というコーポレートメッセージを掲げ、注文住宅はもちろんのこと、戸建分譲住宅においても、デザインや設計にこだわる。

 

同社ロサンゼルス支店の近藤晃弘氏は語る。

 

「その土地、その土地で、広さや形、日の差し方、見える風景、風の流れ方、周辺の環境などは異なります。また、そこに暮らす家族も、世界に一つしかいないはずです。自分のライフスタイルに合った住宅を見つけてほしいという思いがあれば、分譲住宅とはいえ、同じものは生まれようがありません。私たちは、土地を深く読み解き、一棟一棟コンセプトのある住宅を提案しています。『同じ家は、つくらない。』という言葉には、私たちの家づくりに対する想いが詰まっているのです」

 

通常、戸建分譲住宅では、どのような土地であれ、規格化された住宅を建てるというパターンが多い。しかし同社では、プロジェクトごとにチームを結成し、営業や設計、施工などの各担当者が現地を視察するところからはじめる。そのうえで、住む人のライフスタイルを思い描きながら徹底的に議論を重ね、1棟ごとに明確なコンセプトを決めていく。

 

チーム全員で現地を視察し、コンセプトを決めていく
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土地の仕入れから「自社一貫体制」でプロデュース

特徴的なのが「自社一貫体制」である。家づくりにおいて、各工程を専門会社に外部委託することは珍しいことではない。しかし同社では、土地の仕入れから企画、建築確認申請、地盤調査、設計、施工、アフターメンテナンスまでのすべてを自社でプロデュースしている。

 

「私たち自身で、家づくりのすべての工程を管理し、スムーズに情報共有できる環境をつくることで、小さな妥協も決して許さない体制を築いています。だからこそ、お客様に心から満足いただける家づくりが実現しているのだと自負しています」(近藤氏)

 

「同じ家は、つくらない。」
「同じ家は、つくらない。」

 

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接合部のゆるみを防ぐ、メルディア羽子板ボルトを開発

同社は建築において高い技術を持っている。一般的な戸建分譲住宅では、工法は1つに定められていることがほとんどだが、同社では、オリジナルの「サンファースト工法」と高性能で環境にも優しい「2×4工法」の2つの工法を採用しており、家に合わせて最適な建て方を選んでいる。

 

サンファースト工法とは、木造在来軸組工法をベースに、これまで補えなかった木材の伸縮による建物のゆがみなどの問題を、さまざまな工夫や特殊金物を用いて進化させ、耐震性や耐久性を大幅に向上させた同社オリジナルの工法だ。

 

2015年グッドデザイン賞を受賞した「メルディア羽子板ボルト」
2015年グッドデザイン賞を受賞した「メルディア羽子板ボルト」

そこで使用する「メルディア羽子板ボルト」は、自社開発したオリジナルボルトである。通常、住宅に使用する木材は、乾燥や湿気により伸縮が生じ、梁と梁の間にゆるみが生じてしまう。そこでスプリングを配した独特の形状のボルトを採用することで、接合部のゆるみを半永久的に防ぎ、強固な構造の持続を可能にした。

 

一棟一棟ごとにチームをつくりデザイン・設計をする、家づくりに責任を持つためにすべてを自社内で実施する、高い耐震性・耐久性を求めてオリジナルボルトを開発する……年間1,800棟を建築するという規模を考えると、決して効率的な方法とはいえないが、「そのこだわりこそが、私たちの強みです」と近藤氏はいう。

 

「私たちは、ハウスメーカーやディベロッパー、ゼネコン、設計事務所ではなく、『住宅総合生産企業』とうたっています。分譲住宅や注文住宅から、分譲マンション、賃貸物件まで、あらゆる住宅を自社で完結させることは難しいことです。しかし、それを実現することで唯一無二の存在になれる。私たちは、不動産・住宅業界に類を見ない新しいタイプの会社なのです」

 

次回は、モノづくりに絶対的なこだわりを持つ三栄建築設計が、なぜロサンゼルスへ進出したのかを紐解いていく。

 

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株式会社三栄建設設計 ロサンゼルス支店 

愛知県出身。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卒業後、ロサンゼルスの雑誌社に入社、広告営業、企画、マーケティング等を担当。その後大手不動産会社ロサンゼルス支店に就職後、不動産売買仲介、賃貸、投資用不動産販売、管理等を経験。同社ではハワイでのショートバケーションレンタル、コンドミニアムリモデル等のプロジェクトにも携わる。2015年、三栄建築設計へ入社後は、ロサンゼルス支店にてシニアインベストメントオフィサーとして、新規プロジェクト案件の仕入れ及び、各プロジェクトの管理全般を担当。コンドミニアム、戸建のリモデル、新築戸建開発、タウンハウス新規開発プロジェクト、既存戸建増築、戸建全体リモデル、アパートメント許認可取得手続き、アパート収入物件リモデル、アパート開発建築などを多岐に渡って経験。現在ではロサンゼルス空港近くの116戸のアパート開発プロジェクト他数件に参画。

三栄建築設計 ロサンゼルス支店・Meldia Investment Realty of America, Inc. シニアインベストメントオフィサー。カリフォルニア州不動産免許、米国カリフォルニア州公証人免許を保有。

著者紹介

連載 2028年五輪開催!知られざる「ロサンゼルス不動産」の魅力

取材・文/関根昭彦
※本インタビューは、2019年11月26日に収録したものです。