不動産投資は、プロの投資家だけでなくサラリーマンからも人気を集めています。今回は、なぜ不動産投資が人気なのかを解説します。※本連載は、将来お金に困ることがないように、若いうちからできるライフプランニングに役立つ情報を紹介する「ライフプランnavi」の記事を抜粋、一部改変したものです。

副業禁止の企業でも不動産投資なら可能

副業を禁止している企業であっても、不動産投資であれば副業規定に触れないため、投資が可能です。不動産投資は副業禁止といった規則を設けている場合でも、一般的には問題になりません。一律に不動産投資を禁止すると、親から不動産を相続した際に保持できなくなるといったケースがあるためです。

 

万が一、会社側が規則違反だとして無理に相続した不動産を売却するように指示すれば、財産権侵害といった大きな問題に発展します。さらに、転勤によって自分が購入した物件を第三者に貸し出すこともあるでしょう。そのような場合、自分の不動産を貸し出すことを禁止するのであれば、転勤をさせること自体が問題であるといった主張をする従業員も出てくる可能性があります。

 

不動産投資を一律に禁止することには多くの問題が発生すると考えられるため、一般的に副業禁止規定に不動産投資に関する内容は含まれていません。

 

元々、副業禁止規定を定める目的は本来の業務に専念してもらうためであり、業務に支障が出ないのであれば、副業を行っても問題はないのです。業務に専念できるか、支障をきたすかは、それぞれの企業によって異なる部分ですが、不動産投資については許可される可能性は非常に高いといえるでしょう。

 

公職であるため厳しい副業禁止規定が定められている公務員も、不動産投資については許可されているケースが多いほどで、一般企業に勤めている人であればより安心して行えます。しかし、念のために就業規則はチェックしておきましょう。

不動産投資がサラリーマンに人気な3つの理由

不動産投資がサラリーマンから人気を集めている理由は、主に3つあげられます。

 

1つ目は、手間をかけずに投資を続けられることです。不動産投資は FXや株式投資と比べると、常にチャートを確認している必要がないため、本来の業務に専念できます。

 

就業時間中にFXや株式のチャートをチェックするといった行動をとれば業務規則違反になる可能性が非常に高いですが、不動産投資は物件を購入した後に入居者探し、退去や次の入居者を募るといったすべての業務を不動産業者に委託することができるので、毎日自分で行うべき業務はほとんどありません。そのため、サラリーマンであっても、不動産購入後の手間がかからないため魅力を感じる人が多いのです。

 

2つ目に、サラリーマンであることが、ローンを組む際に有利であるという点も人気の理由だといえます。毎月安定した給与を得られているサラリーマンは、ローンを組む際に金融機関からも信用され、スムーズに審査を通過できる可能性が非常に高いです。

 

銀行は、返済能力がない人や社会的信用がない人に対しては融資を行いません。特に不動産投資の場合は、ローン返済が長期間となるので、継続して毎月返済できるかどうかが重要視されます。

 

例えば、勤続年数3年以上で年収が500万円以上であれば、非常に優良な顧客であるといわれています。毎日会社勤めをしていると、自分ではサラリーマンであることの利点に気づかないものですが、金融機関とのやり取りがスムーズになることや、サラリーマンであることが信用を得ることにつながるということに気づいた場合、不動産投資にも興味を持つケースが多く見られます。
 

3つ目は、節税につながる可能性があります。サラリーマンが不動産投資をする際の初年度は、節税効果が期待できる場合もあるのです。

 

不動産投資では家賃収入を得ることになりますが、同時に経費の支払いも発生します。経費が家賃収入を上回ることによって、赤字になった際には、給与所得から赤字部分を差し引くことができ、結果として課税額は減少し、節税効果が期待できるのです。

サラリーマンが不動産投資を行う際に守るべきルール

サラリーマンが不動産投資をする際には、自分の中でルールを決めておくことが重要です。主なルールとしては、現地調査を怠らないこと、プロの意見を求めること、自分の判断基準を明確にすることがあげられます。

 

投資対象にしたいと思えるような物件があった場合は、自分で現地調査を行い、自分の目と足で物件のあるエリアの雰囲気や立地、どのような入居者が見込めるかなどのターゲットを絞り込みましょう。

 

複数の物件を調査すると、自分の中で譲れない条件を明確にできるうえ、現地調査をしたからこそ気づけるポイントなども見えてくるものです。最新の物件情報を得たら、スピーディーに現地に出向いて調査を行うことを、不動産投資を行う際のルールの1つにしておくべきです。

 

2つ目は、プロの意見を聞いたり、関係を築いておいたりすることが必要となります。不動産投資を行うということは、オーナーとして家賃の収益を上げることが目的です。可能な限りスピーディーに最新の物件の情報を得ること、物件を入手することと、収支計画の作成がポイントになります。

 

日頃から投資家として、専門業者と関係を築いていくことで、より良い物件の情報を優先的に教えらもらえるといったことにつながるでしょう。不動産の購入を検討している際にも、不動産投資に実績のある業者に意見を求めれば、プロの視点でアドバイスや情報を提供してくれます。

 

さらに、不動産投資で家賃収入を得るためには、収支計画を綿密に練ることが重要です。綿密に練られた収支計画があれば、金融機関からの信頼も高まり、融資も下りやすくなります。そのため、運営物件の管理や不動産投資については、収支計画の作成に実績のある業者へ相談することが重要だといえます。

 

3つ目は、自分の判断基準を明確にすることです。不動産投資は自分が魅力を感じる物件ではなく、実際に住む入居者がどう感じるかです。自分の判断基準を明確にすることで、物件情報を入手した際に購入すべきかどうかを正しく判断できるようになるでしょう。

 

 

※本連載は、『ライフプランnavi』の記事を抜粋、一部改変したものです。

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