「J-REITと実物不動産への投資」5つの違いを徹底比較

不動産への投資は、実物の不動産を直接購入する以外にも、不動産の投資信託である「J-REIT」で行うことができます。今回は、J-REITと実物不動産への投資を比較し、それぞれの投資に向いている人について解説します。※本連載は、将来お金に困ることがないように、若いうちからできるライフプランニングに役立つ情報を紹介する「ライフプランnavi」の記事を抜粋、一部改変したものです。

流動性が高く、数万円から投資できるJ-REIT

J-REITとは、多くの投資家から集めた資金で複数の不動産を購入し、そこから生じる賃料や売却益などを投資家に分配する不動産版の投資信託です。通常の不動産投資では数百万円~数億円という多額の資金が必要ですが、J-REITを使えば、個人でも少額から不動産投資できます。J-REITの投資対象となる不動産は次の6つです。

 

・オフィスビル

・住宅

・商業施設

・物流施設

・ホテル

・ヘルスケア

 

※複数の物件に分散して投資する「複合型」のJ-REITもあります。

 

それではJ-REITと実物不動産の違いについて見ていきましょう。

 

J-REITと実物不動産の違いをまとめてみました。以下の表をご覧ください。

 

[図表]
[図表]

 

それぞれ詳しく解説します。

 

(1)投資資金:J-REITの方が少額から始めることが可能

・J-REIT:数万円~

・実物不動産:数百万円~数億円

 

J-REITは数万円から投資できるので、気軽に不動産投資を始めることができます。流動性が高いので、数千万円単位で保有することも可能です。

 

一方、実物不動産は、少額のワンルームでも数百万円、一棟マンションでは数億円します。ただし現金で実物不動産を購入する人は少数派で、多くの人は借り入れ(ローン)を活用します。

 

実物不動産は、少ない自己資金で大きな物件を取得する、つまり、「レバレッジ」を効かせることができるのです。現在の日本では低金利が続いています。ローン金利が低いことは、投資収益の向上につながります。

 

(2)利回り:実物不動産の方が高い

・J-REIT:約4%

・実物不動産:約6%

 

実際の利回り(賃料や分配金などのインカムゲイン)はどうでしょうか。 J-REITの分配金利回りは平均で4%です。保有する物件や運用会社の力量によって異なりますが、複数の不動産に分散投資しているので、安定的に4%前後の利回りが毎年期待できます。

 

一方、実物不動産の期待利回りは平均で約6%。J-REITよりも高い利回りが狙えます。ただし物件の選択や空室対策など、オーナー自身の意思決定が必要で、立地や物件によって利回りは大きく異なります。さらに管理や修繕などの手間もかかります。

 

J-REITは金融商品の運用と考えられますが、実物不動産は大家さんとして賃貸経営をしているという意識が必要です。

 

(3)流動性と換金性:J-REITの方が高い

・J-REIT:流動性が高い

・実物不動産:流動性が低い

 

J-REITは証券取引等に上場しているので、株式と同じようにいつでも売買できますが、不動産を換金するには最低1カ月程度かかります。場合によっては数カ月、半年かかることもあるので、流動性は低くなります。

実物不動産でも複数の物件保有でリスク分散可能だが…

(4)投資対象:J-REITなら1銘柄で複数の物件を保有

・J-REIT:約60銘柄

・実物不動産:アパート、マンション、商業施設などさまざま

 

J-REITは、現在約60銘柄が東京証券取引所に上場しています。実物不動産は全国に無数あるので、投資対象としては多くなります。

 

ただ、J-REITは1銘柄買うだけで、複数の不動産物件を保有していることになるので、リスク分散が可能です。

 

一方、実物不動産を複数購入することは多額の資金があれば可能ですが困難です。分散投資によりリスクを軽減できるのは、J-REITだといえるでしょう。

 

(5)空室や災害リスク:J-REITの方が低い

・J-REIT:分散投資で空室や災害のリスクを軽減できる

・実物不動産:複数の物件を保有することは困難

 

不動産投資には、主に次の3つのリスクがあります。

 

①空室リスク

入居者が決まらず賃料収入が低下してしまうリスクです。

 

②金利上昇リスク

金利上昇にともない返済金利が上昇するリスク。

 

③災害リスク

台風や地震などの災害によって建物が破損・倒壊するリスク。

 

J-REIT・実物不動産ともに上記のリスクを抱えていますが、J-REITは複数の物件に投資しているため、リスクを軽減する効果があります。

 

実物不動産でも複数の物件を保有することでリスク分散できますが、資金量が限られている個人投資家が複数の物件を持つことは容易でありません。

 

以上の違いを考えて、それぞれの不動産に向いている人は以下の通りです。

 

【J-REITに向いている人】

・少額から不動産投資を始めたい

・いざという時に現金が必要

・手間や時間をかけたくない

 

J-REITは数万円と少額から不動産投資を始めることができます。また、個別の物件を不動産の専門家が選んでくれるので、空室や家賃下落が投資家の収益に直接影響しません。 そして、証券取引所に上場しているので、いつでも売買可能です。手間と時間をかけずに安定した収益を得たい人はJ-REITが向いています。

 

【実物不動産に向いている人】

・レバレッジを利用して大きな資産を築きたい人

・立地や物件を見極めて不動産投資をしたい人

 

大きな資産を築きたい人は実物の不動産投資がいいでしょう。J-REITも4%程度の高い利回りですが、実物不動産なら物件次第で10%以上の高利回りも狙えます。ローンを利用できるため、自己資金の何倍もの不動産を購入することも可能です。ローンを完済すればそれを担保にして、次の不動産投資をすることができます。

 

自分で立地や物件の見極めができる人は、実物不動産で大きな資産を築ける可能性が高いのです。もちろん、そのためには空室になりにくい立地や、物件の設備などを自分で確認して投資できるようになる必要があります。

 

少額から不動産投資を始めたい、手間や時間をかけたくないという人はJ-REITが向いています。一方、レバレッジを利用して大きな資産を築きたい、自分で物件を見極めたいという人は実物不動産が向いています。それぞれの特徴やメリット・デメリットを判断して、自分にあった不動産投資を始めましょう。

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著者紹介

連載お金に困らない将来設計とは?今からできる「資産形成」の基礎

※本連載は、『ライフプランnavi』の記事を抜粋、一部改変したものです。

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