健康・環境・耐震に圧倒的な強み…パワーホームの全貌~後編 パワーホーム施工例

昨今話題の収益アパートの施工不良問題や想定以上のスピードで進む建物の経年劣化、そして巨大地震発生への懸念など、物件を所有するオーナーの心配は尽きない。果たして、真の安心・安全をもたらす「優良住宅づくり」は可能なのか? 本企画では、木造建築の技術力に定評があるナイスグループのプロフェッショナルたちが、オーナーの様々な不安を払拭する「超優良物件」の建て方を解説する。最終回は、前回に引き続き、ナイス株式会社住宅事業本部事業推進事業部執行役員副事業部長・高瀬祐司氏に、健康・環境・耐震に圧倒的な強みを持つ「パワーホーム」の魅力について伺った。

ライフスタイルの変化に応じた部屋作りが可能

前回、パワーホームは長期優良住宅の認定基準を超える高い耐震性、耐久性を持ち、きちんとメンテナンスをしていれば、100年は基礎や構造体が使用できるということを説明しました。

 

しかし、いくら長期間使えるといっても、「住みにくい家」では意味がありません。そこで、「長く住みたくなる家」にするためには、基礎や構造体の耐久性と並んで、メンテナンス性の高さや、暮らしの変化に応じた可変性の高さも、非常に重要になります

 

パワーホームの構造例
パワーホームの構造例

この点、パワーホームは、建物の外周部のみで強度を確保しており、部屋内に柱や構造壁がありません。いわゆるスケルトンの状態で構造体を建てて、後から間仕切り壁を入れています。そのため、後からの変更がしやすくなっています。

 

たとえば、最初はご夫婦2人であったのが、お子様が産まれ成長し、やがて独立して家を出て行く、といったライフスタイルの変化に応じ、部屋割りを変えるということも可能になるのです。あるいは、投資用の物件であれば、遠い将来の、賃貸住宅の流行の変化に応じた大規模なリフォームなどにも比較的簡単に対応できます。

 

また、住まいの中でもメンテナンスの必要性が高いのが配管ですが、パワーホームでは基本的に配管を外に出す「外配管」とすることで、外部からのメンテナンス性を高めています。

 

このように、単に理論上長期間使えるというだけではなく、実際に人が住むことを想定し、どのようにすれば、長期間、快適に住んでいただけるのかを考え、工夫を凝らしています。

 

本当に危険な日本の住宅の「低い断熱性」

また、長く住むことを考えるのであれば、「住まいと健康」の問題は、十分に考えなければなりません。なぜなら、家は、私たちが毎日長時間過ごし、寝食をする場であり、健康にも大きな影響を与えるからです。

 

よく知られているのは「シックハウス症候群」ですが、それだけではありません。実は住宅の「断熱性能」が、私たちの生命や健康と大きな関係を持つのです。その断熱性能に優れる住宅は「高断熱住宅」、そして一般的に機密性の高さと合わせて「高断熱高気密住宅」とも呼ばれています。

 

「断熱」家の外の熱を伝わりにくくすること、「気密」とは家の内部の隙き間をなくして、家の外の空気を中に通さないことを意味します。高断熱高気密住宅とは文字通り、壁、床、天井に断熱材をつかって高い断熱性・機密性を実現した住まいのことですが、日本の住宅の約4割が「無断熱」といわれています。

 

ナイス株式会社 住宅事業本部事業推進事業部 執行役員副事業部長 高瀬祐司氏
ナイス株式会社
住宅事業本部事業推進事業部
執行役員副事業部長
高瀬祐司氏

ヒートショックという言葉は、耳にされたことがあると思います。とくに冬場、寒い脱衣所から暖かいお風呂に入るなど、急激な温度差に見舞われたときに、血圧の急激な変化により、心筋梗塞、脳卒中などを起こすことがあります。ある調査では、屋内でのヒートショックで亡くなる方は年間約1万7000人もいて、交通事故での死亡者数(約4000人)より、ずっと多いとの報告もあります。

 

このヒートショックの発生件数には地域性があり、沖縄と北海道では、人口当たりの発生件数が少ないのです。これはなぜかというと、沖縄はご想像のとおり、温暖な気候で冬でも室内の寒暖差が少ないためです。そして北海道の住宅は断熱性が高く、使っていない部屋や廊下を含めて家全体を温める「全館暖房」で、かつ24時間暖房をするため、ヒートショック事故が起こりにくいのです。

 

この全館暖房は、日本よりも平均気温が低い韓国や、欧米諸国ではごく一般的に普及しています。日本の本州以南のように「使う部屋だけ暖房を入れる」という方法(間欠暖房)のほうが、実は特殊なのです。

 

では、なぜ日本で、北海道や青森の一部を除いて全館暖房が普及していないのかというと、前述した住宅の「断熱性と気密性」が低いためです。断熱性、気密性が低いと、熱が外に逃げてしまうため、たとえ全館暖房をしても暖まらず、光熱費が多くかかってしまいます。逆に断熱性、気密性が高い家なら、わずかな熱源で効率よく暖かさを保てるため、光熱費も少なくて済みます。

 

ヒートショックによる死亡に至らないまでも、寒暖差がある部屋を毎日移動していることによって、少しずつ高血圧のリスクをまねき、生活習慣病の遠因となるため、高齢者が自立した生活を営める「健康寿命」を短くするともいわれています。

 

家の断熱性が低いことにより、生命を危険にさらしたり、健康を損なったり、さらには無駄な光熱費がかかる上、環境へも負荷をかけているのです。そのため、ヨーロッパでは、家の温度が一定以上でなければ人に貸してはいけない、といったことまで法律で決められている国があるほどです。

 

パワーホームに採用されている断熱材
パワーホームに採用されている断熱材

私たちは、諸外国の事例から見ても、日本における住宅の断熱性の低さは問題であると考え、耐震性や耐久性と同様に、強いこだわりをもってその性能を高めてきました。そして、前回お話したように、住宅性能表示制度の「断熱等性能等級」で、最高レベルの等級4の認定を受けています。

 

ただし、断熱性、気密性はそれだけを高くすると、家が傷みやすくなる場合もあります。そのため、断熱性、気密性を高めると同時に、24時間換気システムなどによる、計画的な換気も採り入れています。これによって、住む人の生命や健康を守り、地球環境を守ると同時に、家自体をも守っているのが、パワーホームの性能なのです。

 

このように、パワーホームは長く、安全に住んでいただくことを最優先に考え、つくられた住宅です。しかし、そこまで徹底しても、実際に住宅を長く使う中では不測の事態が起こるかもしれない、というご心配をする方もいるでしょう。そこで、まず30年までは無料点検期間として、不具合が生じていないか、定期的に無料で点検させていただきます。さらに、有料にはなりますが、60年目までの点検も対応しています。

 

家を建てて売ったらおしまいでは、「仏作って魂入れず」です。長期の点検も通じて、ご購入者様から、そのお子様、お孫様の代まで引き継いで使っていただける家を作りたい――それが私たちの願いです。

 

ナイス株式会社 住宅事業本部事業推進事業部
執行役員
副事業部長
一級建築士

1967年生まれ。1990年3月武蔵工業大学工学部建築学科卒業、同年4月ナイス株式会社入社(日榮不動産)。戸建住宅中心に、設計、施工管理、アフターサービス、商品開発を中心に28年間携わる。現在、パワーホームの商品企画、商品開発を中心に設計全般に携わる。

著者紹介

連載安心・安全をもたらす究極の「建て替え」~収益物件から一戸建てまで、真の財産となる“超優良物件”のつくり方

取材・文/椎原よしき 撮影/永井浩 
※本インタビューは、2019年2月14日に収録したものです。