なぜロスチャイルドは国際的な金融システムを構築できたのか?

世界の金融は「ドル」が基盤です。本連載は、ロサンゼルス在住の元バンカーである金井規雄氏の新刊で、2015年10月に刊行された『ドル資産を持て!』(週刊住宅新聞社)の中から一部を抜粋し、ドル資産の具体的な築き方などをご紹介します。

ロスチャイルドとつながる「2つ」の存在

前回に引き続き、ロスチャイルドと金融システムについて見ていきます。

 

1784年、バイエルン政府はイルミナティーを非合法組織と認定し、その閉鎖を命じます。そこでアダム・ヴァイスハウプトは、フリーメーソンのブルーロッジに入り、その中で自分の組織を作るようにします。フリーメーソンは、その起源を石工の組合とするなど諸説ありますが、1717年ロンドンでグランド・ロッジが結成されました。その時、「社会や国家を改良して、普遍的人道主義的な世界国を建設する」としています。

 

そして、1789年フランス革命が起こります。自由・平等・博愛を掲げるフランス議会が、迫害されていたユダヤ人に人権を認め、ナポレオンはゲットーを解体します。自由になったユダヤ人は、解放され、政治家、軍人、芸術家、知識人など、表舞台に飛び出します。ロスチャイルドは一族の銀行から革命の資金援助をし、その他の資金提供者もベンジャミン・ゴールドシュミットなどユダヤ人の銀行家でした。

 

このフランス革命の主体だったのは、フリーメーソンといわれています。フランス人権宣言の絵をご覧ください。一番上に、ピラミッドに万物を見通す眼というイルミナティーのシンボルが描かれていますし、同じ万物を見通す眼は、1ドル札にも描かれています。これによって、ロスチャイルド――イルミナティー(フリーメーソン)――FRBとつながっていることは明らかです。

 

フランス人権宣言の絵
フランス人権宣言の絵

5人の息子によって構築した国際的な情報ネットワーク

さて、初代ロスチャイルドには、5人の息子がいました。息子たちが成長して、ヨーロッパの主要都市に次々に支店を開いていきます。長男のアムシェル・マイヤーは、フランクフルトの本店を継ぎますが、次男のサロモンが1820年にオーストリアのウィーンへ、三男のネイサンが1804年にイギリス・ロンドンに行き、後に金融王となります。四男のカールが1821年にイタリアのナポリへ、五男のジェームズが1817年にフランスのパリに行って、「鉄道王」と呼ばれ鉄道を足がかりにフランス産業を支配していきます。

 

この息子5人がヨーロッパ主要都市に散らばってロスチャイルド商会を結びつけていったことが、ロスチャイルドが国際的に大きく発展した主因です。彼らは、伝書鳩や、自前の高速艇・馬車などを使って、いち早く情報をキャッチ・共有していました。現在の情報ネットワークをその当時すでに持っていて、国際金融ネットワークをすでに構築していて、画期的なことでした。1810年、ロンドン証券取引所のフランシス・ベアリングが亡くなると三男のネイサンが支配者になりますが、ベアリング家をうまく取り込み、協力してシティーを支配していきます。

 

【ロスチャイルド家】

5人の息子
5人の息子

ヨーロッパの金融を手中に収めたロスチャイルド

1812年初代ロスチャイルドのマイヤー・アムシェルが亡くなります。1814年東インド会社のインド貿易独占権が廃止になり、ロスチャイルド家がそれを引き継いで植民地支配を続けます。1815年にワーテルローの戦いが勃発しますが、この戦争を機に、ロスチャイルド家は莫大な利益を得て、ヨーロッパの金融を一手に収めるのです。この戦いは、ナポレオン率いるフランスとイギリス・オランダ・プロイセン連合国との間の、ヨーロッパの覇権をかけた戦いでした。イギリスは、その戦費を国債を発行して賄っていました。したがって連合国軍が負ければ、イギリスの国債は大暴落します。

 

ネイサン
ネイサン

ある時、ネイサン・ロスチャイルドは真っ青な顔をして、イギリスの国債をどんどん売り続けたのです。実は、ヨーロッパ大陸から荒波の中を船で帰国していたため、体力的にも真っ青で気分的にイギリスが負けるようなので、その国債を早く売って損を最小限にしたいと思い、必死だっだことも真っ青にしたということでした。

 

 

 

 

 

まさにリアリティーに富んでいて、周りの人たちはイギリスが負けると信じ込む要因にもなりました。彼が情報ネットワークを持っていていち早く情報を入手していることは、衆知のことでしたので、周りは連合国軍が負けるのだと思って、われ先にイギリス国債を売り始め、暴落します。ところが、一方でネイサンは自分の息のかかった者に、暴落したイギリス国債を最安値で買い漁るようにさせます。

 

実は、彼は連合国軍が勝利することがわかっていたのです。結局連合国軍が勝利し、イギリスの国債は暴騰します。これによって、多くの投資家と名門家系が破産しましたが、ロスチャイルドは莫大な利益と巨万の富を手中に収めるのです。ネイサン・ロスチャイルドはこの日の儲けだけで、100万ポンド以上の利益を得て、財産が2000倍以上にふくらんだといわれています。ヨーロッパには、「ワーテルローの戦いに勝ったのは、連合国軍だったが、実際に勝ったのは、ロスチャイルド家だった」といわれていたそうです。

 

これを機に、ロスチャイルド家はイングランド銀行を支配していくようになります。各国の財務大臣たちは、ロスチャイルド家に取り込まれ、国債を発行する際にロスチャイルド商会に多額の手数料を支払ったり、資金が必要になればロスチャイルド商会に借金したようです。これでヨーロッパの金融をロスチャイルドが一手に手中に収めることになります。

投資は、自己責任で行うものです。
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連載世界最強の通貨「ドル」による資産形成術

立命館大学経済学部卒、カリフォルニア大学院統計学修士号。
三菱東京UFJ銀行(為替資金部資金課および企業融資担当)入行ロスアンジェルス支店勤務後、Bank of the West日本企業部を経て、2004年コスモ・インベスメント(不動産仲介・コンサルティング)を設立、現在に至る。
カリフォルニア州不動産仲介ライセンス、カリフォルニア州保険ライセンス保有。米国での仲介実績多数。
現地銀行、会計士、弁護士、保険業者、管理会社などとの幅広いネットワークを持つ。
著書に「安全!確実!アメリカ不動産投資のすべて」(週刊住宅新聞社)がある。

著者紹介

ドル資産を持て!

ドル資産を持て!

金井 規雄

週刊住宅新聞社

海外との係わりが増えている日本では、今後も経済を中心に海外との取引・結びつきがますます増えていくことは明らかです。また、世界のビジネス取引においては、決済通貨はドルがほとんどですので、ドルの重要性・必要性はどん…

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