書籍詳細

『100年の技術力 東京下町企業のものづくり物語』

100年の技術力 東京下町企業のものづくり物語

湯本 好英

出版社名:幻冬舎

発行年月:2025年11月

中小製造業が生き残るカギは
オンリーワンの技術開発にある

激動の100年を生き抜いた、下町発の紙器会社の軌跡から
「ものづくり」の原点を見つめ直す

東京都墨田区――職人文化とものづくりの伝統が息づくこの地で、グラパックジャパン株式会社は100年にわたり印刷紙器業を営んできました。

印刷業界は、この20年で企業数が半減するほどの厳しい環境にあります。その中にあって淘汰されずに成長を続けてこられたのは、「技術力」を企業の原点として磨き抜いてきたからにほかならないと、この会社の3代目経営者である筆者は語ります。

東京の下町で戦災や経済危機など幾多の困難を乗り越え、時代ごとの変化に対応しながら同社は歩み続けてきました。特に1985年のプラザ合意後、多くの製造業が円高を理由に海外へ生産拠点を移す中、日本に残り、技術を守る道を選択。安価な労働力に頼らず、技術開発に経営資源を集中させました。

本書では、下町の小さな紙器工場からスタートしたグラパックジャパンが、どのようにして100年の歴史を築いてきたのか、その歩みをひも解きます。
激動の時代を生き抜きながら、ものづくり企業としての誇りを守り続けてきた歩みは、あらゆる中小製造業にとって貴重な学びとなるはずです。

社会や産業の変化に直面する今だからこそ、「技術を磨く」「工夫を重ねる」「地域に根ざす」というものづくりの原点を見つめ直す――ものづくり企業にとって勇気と指針を与える一冊です。


1952年東京都墨田区生まれ。千葉大学工学部画像系学科卒業。大学で画像工学、応用化学、応用物理を学び卒業後はトミー工業株式会社に入社。鉄道模型を担当し、その連結器について特許開発などを行う。1979年に父親の経営するスミダ紙工(現・グラパックジャパン)に中途入社し、以降は事業承継を前提に同社の経営についても徐々に携わるようになる。1997年、グラパックジャパン代表取締役社長に就任。2005年に長年温めてきた印刷加工の特許技術であるマイクロレンズアレイを製品化し「HALS(ハルズ)」の名称で発売。マイクロレンズアレイ技術は印刷時のモアレ現象を利用することで、印刷物が立体的に見える特性を付与する、唯一無二の技術としてさまざまな機能性商品として応用されている。2007年発明大賞、2008年文部科学大臣表彰、2009年黄綬褒章をそれぞれ受賞。

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