「日本型格差社会」からの脱却
岩田 規久男
出版社名:光文社
発行年月:2021年7月
1990年代以降、日本では格差が広がり続けている。例えば、非正規社員の増加は賃金格差を招き、ひいてはその子供世代の格差も助長している。
さらに、世代ごとに受給額が下がる年金制度は、最大6000万円超の世代間格差のみならず、相続する子供・孫世代の世代内格差の原因に。所得再分配政策は、高齢者への社会保障に偏っており、現役世代の格差縮小にはほとんど寄与していない。
そして、こうした格差はすべて、戦後、世界で日本しか経験していない長期デフレが根本にあり、そういった意味で他国とは異なる「日本型格差」といえる特徴的な格差である。
では「日本型格差」を縮小し、成長を取り戻すにはどうすればよいのか。本書では、日銀副総裁を務めた著者が具体的な政策とともに提言。より生きやすい日本の未来を模索する。
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『資本主義経済の未来』
資本主義は自由と民主主義を守り、人々の生活をもっとも豊かにできるシステムである。だがそれは、さまざまな問題がつきまとうシステムでもある。
物価と雇用の安定、資源配分の効率性、市場の失敗、所得と富の格差、バブルの発生と崩壊、景気変動や世界金融恐慌への対応、国家財政のあり方等々。
本書では、これら諸問題について、歴史を検証し、問題の本質を捉え、資本主義経済の未来を展望する。