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「孫に会わせるわけにはいかない」息子の言葉に父親が見せた意外な反応
大輔さんには小学5年生になる大翔さん(仮名)と、小学2年生になる蓮さん(仮名)の2人の息子がいます。勝さんにとっては唯一の孫です。
以前は、孫が遊びに来るたびに一緒に公園へ出かけたり、近所を散歩したりしていました。勝さんも孫に会うことを楽しみにしていましたが、膝の痛みがひどくなってからは、会う機会そのものが減っていたといいます。
大輔さんは、父親の歩く姿を見ながら、こう切り出しました。
「そんな歩き方のお父さんを見たら、大翔や蓮がショックを受けるから、会わせられないよ」
勝さんは黙り込みました。
「子どもたち、孫たちのためにも、きちんと病院で診てもらって、手術ができるなら、手術しよう」
それまで自分の体のことを指摘されても聞く耳を持たなかった勝さん。しかし、孫のこととなると話は別でした。
「孫に会えなくなるのか……」
「会わせたくないわけじゃないよ。今までみたいに一緒に遊べるようになってほしいんだ」
勝さんはしばらく考えた後、ようやく病院に行くことを了承しました。後日、大輔さんに付き添われて整形外科を受診し、診察や画像検査の結果、変形性膝関節症と診断されました。膝関節の軟骨がすり減り、関節に変形が生じている状態だったのです。
医師からは、勝さんの膝の状態を踏まえ、12月上旬に手術を受けることになりました。リハビリを含め、2週間の入院になる見込みです。
「この年で手術なんてと思っていましたが――正月に間に合いそうでよかったです」
高齢になると、体の不調を「年のせい」と受け止め、受診を先延ばしにしてしまうケースも珍しくありません。しかし、痛みを我慢し続けることで外出や人との交流が減り、生活の範囲が狭まってしまうこともあります。
内閣府『令和6年度 高齢社会対策総合調査』によると、老後の備えとして「健康に関する備え(治療や介護予防等)」を挙げた人は80.7%と最多で、今後優先的にお金を使いたい項目でも「自分や配偶者の医療・介護の費用」が47.5%でトップでした。また、健康状態が「良い」と答えた人では生きがいを感じている割合が95.5%に上るなど、健康の維持は生活の喜びや家族との交流に直結しています。
医療費の不安や「年のせい」といった自己判断から受診を控えず、早めの治療で健やかな暮らしを守ることが重要です。