(※写真はイメージです/PIXTA)
いますぐ見直したい「資産防衛」の基本
Aさんの事例は、決して特別な人の失敗談ではありません。新NISAの普及で投資が身近になる一方、デジタル上で資産を守る備えが追いついていないケースは少なくありません。金融庁も、証券口座の不正アクセス対策として、多要素認証や通知機能の活用、不審な取引への注意を呼びかけています。
資産形成で分散投資が基本とされるように、セキュリティでも一つの対策に頼らない多層的な防御が欠かせません。今日からできる自衛策として、次の点を改めて確認しておきたいところです。
パスワードの使い回しをやめる
金融機関、資産管理アプリ、登録先のメールアドレスでは、それぞれ別のパスワードを設定したいところです。特にメールアドレスは、パスワード再設定の起点になりやすいため、最優先で見直すことを勧めます。
多要素認証を必ず有効にする
万一、IDやパスワードが漏れても、追加の認証があれば不正ログインを防げる可能性が高まります。金融庁も、ログイン時や取引時、出金時などの多要素認証の利用を勧めています。
不審なログイン通知やメールを見逃さない
身に覚えのないログイン通知やパスワード変更通知が届いたら、そのままにせず、正規アプリやブックマークからアクセスして状況を確認し、速やかにパスワード変更とサポート窓口への連絡を行いたいところです。
連携サービスや使っていないアプリを見直す
使っていない資産管理ツールや情報サイトとの連携は、定期的に整理しておきたいものです。連携先が増えるほど、確認すべき範囲も広がるため、不要な接続は解消しておくほうが安心です。これは一般的なセキュリティ上の推奨事項であり、本記事の状況に照らした整理です。
資産は「増やす工夫」と同じ熱量で「守る備え」を
NISAなどで資産をコツコツ増やす工夫は大切です。ですが、これからの時代に同じくらい重要になるのが、デジタル上で資産を守る備えです。金融庁も、証券会社を装う偽サイトなどで盗まれた認証情報による不正アクセスや不正取引への注意を呼びかけており、多要素認証や通知機能の活用を促しています(※4)。
国による法整備やインフラレベルでの防衛網(能動的サイバー防御)の整備は進みつつありますが、個人の資産を守る第一歩は、やはり自分自身の設定管理にあります。サイバーセキュリティ基本法が説くように、私たち一人ひとりが脅威に対する認識を深め、主体的に備える姿勢が不可欠です。
「自分は大丈夫」と油断せず、まずは今日、自身の証券口座や連携サービスの設定を一つずつ確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
〈参考〉
※1 PHPの脆弱性対策について(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619:PHP2shell)情報セキュリティ IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
※2 サイバー安全保障に関する取組(能動的サイバー防御の実現に向けた検討など) 内閣官房ホームページ
※3 サイバーセキュリティ基本法 e-Gov 法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/426AC1000000104?occasion_date=20270609&utm_source=openai
※4 インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください:金融庁
https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/chuui_phishing.html?utm_source=openai
【事前準備のお願い】PHPのセキュリティリリース公開予定について 情報セキュリティ IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
https://www.ipa.go.jp/security/security-alert/2026/pre-alert20261021.html?utm_source=openai
川淵 ゆかり
川淵ゆかり事務所
代表
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