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土曜日も、日曜日も仕事だった…
ある月曜日の朝6時40分。目覚ましが鳴っても、高橋哲也さん(47歳・仮名)は布団から出ることができませんでした。
「もう限界だ。今日は会社を休む」
食品メーカーの課長で、年収は約950万円。部下は12人います。平日は朝7時過ぎに家を出て、帰宅は午後9時前後。部下からの相談、取引先との調整、自分の担当案件まで抱えています。それでも、これまでは弱音を吐きませんでした。「管理職だから仕方ない――」そう考えていたからです。
ただ、その週末は違いました。土曜日は午前中から会社へ行きました。月曜日に大きな取引先との打ち合わせが入っており、資料の確認が終わっていなかったためです。帰宅したのは午後7時過ぎでした。
翌日の日曜日も、朝からパソコンを開きました。
「今日くらい休めば? 」
妻の恵さんが言っても、「月曜までに終わらせないとまずいから」と答えます。昼食を済ませると、また仕事です。午後4時ごろ、部下から電話が入りました。取引先に提出する資料の数字に誤りが見つかったという連絡でした。哲也さんは部下と確認しながら修正を続け、仕事が終わったのは日曜日の午後10時近くでした。
そして月曜日――厚生労働省の「令和6年労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活について強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある労働者は68.3%でした。ストレスの内容では「仕事の量」と「仕事の失敗、責任の発生等」が同率で39.7%。哲也さんのように、自分の仕事だけでなく部下の仕事や取引先への責任まで背負う立場では、負担が重なりやすくなります。
恵さんが部屋に入ってきて尋ねます。
「会社、休むの?」
「うん。今日は無理だ」
哲也さんがそう答えると、恵さんは「分かった」とだけ言いました。ところが、しばらくして部屋に戻ってきます。そして、哲也さんにこう言いました。
「あなた、家族のために働いてるって、ずっと言ってるよね。でも頼んだ覚えはない」