(※写真はイメージです/PIXTA)
共働き妻が犯した過ち
33歳のナナさんは、都内の企業で働く会社員です。月収は65万円。4年前、29歳のときに交際していた1歳上のタクミさんと結婚しました。タクミさんの月収は70万円(賞与別)。周囲からも羨ましがられる高収入カップルでした。
結婚直後、二人はずっと憧れていたタワマンをペアローンで購入。眺望のいい部屋で過ごす週末は、まさに順風満帆な生活そのもの。
ただ一つ、夫婦間で意見がわかれていたのが子どもを持つ時期です。子どもを強く望んでいたタクミさんに対し、ナナさんは「近いうちに挑戦したい転職がある」「キャリアを中断したくない」という不安を抱えていました。結局はナナさんの意見を尊重する形で、しばらくは夫婦二人の生活を優先することにします。
結婚生活も4年目を迎え、かつてのようなときめきが薄れ、望んでいた企業に転職を果たしたナナさんは、日々にどこか物足りなさを感じるようになっていました。そんなころ、異動によって新しい上司と出会います。
人望が厚く仕事もできる上司と二人で残業や外食を重ねるうち、プライベートでも連絡を取り合うようになり、LINEで「ナナちゃんがいてくれて本当に助かる」「仕事ができるだけじゃなくて可愛い」といった言葉を掛けられ、ナナさんの心は久々のときめきに揺れ動きました。ですが、上司も既婚者だったため、ちょっとだけ久しぶりのときめきを楽しむつもりだったのです。
しかし、夫のタクミさんが1泊の地方出張に出かけた夜。「本当に1回だけ」と自分に言い聞かせ、ナナさんは上司と越えてはならない一線を越えてしまいます。一度だけのつもりだったはずの逢瀬は、二度、三度と重ねられていきました。
ちょうど同じ時期、夫のタクミさんから「お互い30代半ばになるし、そろそろ本気で子どもを作ろう」と真剣に将来の話を切り出され、ナナさんは罪悪感で押し潰されそうになっていました。
破滅は、上司との関係が始まってから4ヵ月後に突然訪れます。自宅に届いた一通の内容証明郵便。そこには、上司の妻が雇った弁護士からの不貞行為に対する慰謝料請求が記されていました。さらに、上司の妻は会社へも社内不倫の事実を通報。噂は一気に広まり、プロジェクトを外されただけでなく、社内での信用を失ったナナさんは自主退職へと追い込まれ、積み上げてきたキャリアと仕事を失いました。
時を同じくしてナナさんの体に異変が起こります。病院に駆け込んだところ、妊娠が発覚したのです。妊娠の報告と不倫の発覚は、同時にタクミさんの知るところとなりました。
検査によってタクミさんとのあいだにできた男の子とわかったものの、裏切られたショックからタクミさんの不信感は決定的なものとなりました。混乱と強いストレスの渦中、ナナさんは流産してしまい、授かったばかりの息子の命を失ったのです。
悲しみに暮れる間もなく、夫婦関係の修復は不可能な状態となり、離婚協議が進められました。