ローンさえ完済すれば老後に持ち家があることは、安心感を生むでしょう。しかし、購入時や若いころにはあまり想定していなかった負担が徐々に増えることも……。本記事では、Aさん夫婦の事例から、合同会社ミコサポ代表の三藤桂子氏が、老後の住み替えについて解説します。※個人の特定を避けるため、事例の一部を改変しています。
頑張ってローンを完済したが…「マイホーム」と老後に決別。年金月10万円・75歳夫婦が思い切って、「市営団地」へ移り住んだ理由【社労士FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

思い出のマイホームを手放す決断

Aさん夫婦がマイホームを購入したのは、結婚して3年ほど経った25歳のときでした。Aさんは「本当に誇らしかった」といいます。高校卒業後に就職し、20代前半で結婚した夫婦にとって、新築で購入したマイホームは特別な場所。それから築50年が経過し、修繕しながら、思い出のマイホームを大切に維持してきました。しかし、水害による大きな支出を機に「そろそろ限界だ」と、ついに手放す決断をします。

 

売却後は、団地の市営住宅に移り住むことに。市営住宅の家賃は、入居世帯の収入や住宅の立地・広さ・築年数・利便性などを掛け合わせて毎年度決定される仕組みです。貯蓄が心細くなったことで、不安が広がりましたが、住まいを見直すことで月の生活費が抑えられ、これからの人生を夫婦で安心して楽しく過ごすための選択を行いました。

 

本来なら慣れ親しんだマイホームを終の棲家にしたいところでしたが、老後の生活を守るため、現実的な決断をしたAさん夫婦。

 

「市営団地へ引っ越したことで、これからはお金の心配を減らし、夫婦で健康に楽しく過ごせそうです。ここを本当の終の棲家にしますよ」

 

そう語るAさん夫婦の表情には、晴れやかな笑顔が浮かんでいました。

 

〈参考〉

内閣府:令和7年版高齢社会白書(全体版)

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2025/html/zenbun/s1_2_2.html

 

 

三藤 桂子

合同会社ミコサポ

代表

 

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