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66歳女性が働くのは珍しくない
ユミコさんのように、60代後半になっても仕事をする女性は珍しくありません。
内閣府の『令和7年版高齢社会白書』によると、2024年の女性の就業率は60~64歳で65.0%、65~69歳でも44.7%。つまり、65~69歳女性のおよそ4割以上が働いています。さらに、この年代の女性雇用者では非正規の職員・従業員が83.2%を占めています。
また、65歳以上の就業者を産業別に見ると、「卸売業、小売業」が133万人と最も多くなっています。66歳の女性が販売や接客のパートとして働くというのは、現在では決して特殊なケースではありません。
定年後に必要なのは「夫婦の時間」だけではない
ユミコさんが働き始めてから、夫婦の生活にも少しずつ変化が生まれました。
妻が仕事の日には、夫は昼食を自分で用意するようになりました。
最初はカップ麺や総菜ばかりでしたが、そのうち簡単な料理もするようになったそうです。
洗濯物を取り込んだり、自分が使った食器を片付けたりすることも増えました。
そして不思議なことに、ユミコさんも夫と出かけることが以前ほど苦痛ではなくなりました。
毎日ずっと一緒にいるわけではないからこそ、「今度ここに行ってみる?」という夫の誘いにも素直に乗れるようになったといいます。
夫の定年は、本人にとっては長い会社員生活から解放される大きな節目です。しかし、その瞬間から配偶者の生活まで同じように「定年後モード」になるわけではありません。
長年別々の時間を過ごしてきた夫婦であれば、それぞれに生活のリズムや人間関係、居心地のよい1人の時間があります。
定年後の夫婦関係を考える際に必要なのは、「これからは夫婦でずっと一緒に」と考えることだけではないでしょう。
仕事でも、趣味でも、友人との交流でも構いません。それぞれが家庭の外にも居場所を持ち、「一緒にいる時間」と「別々に過ごす時間」の両方を確保することが、長くなった老後を無理なく暮らしていく方法の一つといえそうです。