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「今日はおばあちゃん来ないよね?」息子の一言で気づいたこと
一方で、支援と干渉の境界線は家庭ごとに異なります。受ける側が負担を感じても、「助けてもらっている立場だから」と言い出せないケースもあります。佐藤さんもその一人でした。
転機となったのは長男の一言でした。ある週末、家族で出かける準備をしているときのことです。長男が「今日はおばあちゃん来ないよね?」と口にし、続けて「たまには3人だけで遊びたい」と言ったのです。
「息子も、私と同じ思いを抱いていた……」と気づいたそうです。その日の夜、佐藤さんは妻に話を切り出しました。
「お義母さんには感謝している。でも、家族だけの時間も大切にしたい」
妻は最初、戸惑ったそうです。しかし話し合いを重ねるうちに理解を示してくれました。そして後日、妻から義母に伝えてもらいました。
「来てくれるのはうれしいけど、来る前に連絡をもらえるかな」
「仕事のない週末は、家族だけの時間を大切にしたいの」
そうお願いしたのです。義母は少し寂しそうな表情を見せたものの、「迷惑をかけていたならごめんね」と受け入れてくれました。それ以来、突然の訪問はなくなりました。今でも月に数回は夕食のおかずを持ってきてくれるそうですが、必ず事前に連絡があります。これにより、家族だけで過ごす時間も確保できるようになりました。
「もっと早く話せばよかったと思います」と佐藤さん。今では「お義母さんの唐揚げが食べたい」などと、リクエストすることもあるそうです。
前出の調査によると、別居する妻の母が「60分未満」の距離に住む割合は59.3%に上ります。親と近居し家事育児のサポートを得やすい環境がある半面、近さゆえの干渉が負担となるケースも少なくありません。支援への感謝を示しつつ、家族の境界線を引く対話が適切な距離感を保つ鍵といえそうです。