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一方、妻の年金は友人のアドバイスで「5年繰下げ」をすることに
竹田さんの退職から5年が経ち、竹田さんが70歳、妻が65歳を迎えたときのこと。年金に詳しい友人からのアドバイスもあって、妻の老齢年金については繰下げ受給を選ぶことにしました。
加給年金が支給停止になるため、妻の年金も65歳から受け取りたいという気持ちもあった竹田さんでしたが、友人は笑いながら次のように諭したのです。
「そもそも男女では、平均寿命が6歳くらいちがうんだぞ。それにお前のところは奥さんが5歳も年下だ。お前が亡くなったあと、奥さんが一人で生きる『長生きリスク』に備えてあげるのが昭和の男の務めだろう。奥さんの年金を繰り下げれば、5年間で42%増える。そうすれば、仮にお前が先に死んで、遺族厚生年金がいまの老齢厚生年金の3/4に減ってしまってもなんとかなる※」
※ 夫を亡くした妻が受給できる遺族厚生年金は、原則、亡くなった夫の老齢厚生年金受給額の3/4の金額。
このアドバイスをもとに妻に相談したところ彼女も納得し、約80万円の老齢基礎年金と、約10万円の老齢厚生年金(長男が生まれる前に働いていて得た受給権の分)を5年間繰り下げることにしました。
それから2年間の竹田家の家計のやりくりは、少し大変でした。妻の年金を繰り下げたことで、収入源が夫の年金収入のみとなったからです。しかし、あと3年我慢すれば、増額された年金約128万円(=90万円×1.42)が受け取れるようになります。
「妻の長生きリスクを考えれば、のちのちこれは大きな安心材料になる」と、竹田さんはこの選択でよかったのだと自分に満足していました。
また、2022年の制度改正により、希望すれば現在では75歳までの繰下げも可能であることを知りました。75歳まで繰り下げた場合、年金は84%増額されます。竹田さんはさすがにそこまで受給を遅らせることは考えていませんでしたが、「そういう選択肢もあるんだ」と思うと、これも安心材料のひとつに感じました。
