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シニア層に広がる「ネット通販・サブスク」の消費者トラブル
高齢者のスマートフォン普及に伴い、デジタル決済に慣れていないシニア層が契約トラブルに巻き込まれるケースが増加しています。
独立行政法人国民生活センター『消費生活相談年報』によると、通信販売に関する相談件数は高水準を維持しており、その中でも「定期購入」に関するトラブルが目立っています。 特に60代や70代以上のシニア層においては、「1回だけのつもりで購入したら定期購入になっていた」「解約したくても事業者に電話がつながらない、スマートフォンの解約画面の操作が分からない」といった相談が寄せられています。
また、総務省の「通信利用動向調査」を見ても、70代のスマートフォン保有率は上昇しており、2024年の保有率は67.5%。 70代の3人に2人はスマホユーザーであり、インターネットは不可欠なインフラとなっています。 しかし、その一方で「画面の小さな文字で書かれた利用規約や契約条件を見落とする」「解約手続きの複雑さに気づかない」といった、デジタル特有の不慣れさがトラブルを誘発する要因となっています。
クレジットカードやキャリア決済といったキャッシュレス決済は、現金を支払っている感覚が薄れやすいため、購入総額を把握しにくく、気づいた時には年金収入を大幅に超える請求額に膨らんでいるということも珍しくないのです。
親の「デジタル浪費」を防ぐために、家族ができること
佐藤さん親子はその後、真由美さん主導のもとで事態の解決に動き出しました。 まずは幸子さんのスマートフォンの購入履歴やメールを1件ずつ確認し、契約中のサブスクリプションサービスを特定しました。 そこからカスタマーセンターへの連絡や解約フォームの操作を進めましたが、すべての解約手続きを完了させるまでに1ヶ月以上の時間を要したといいます。
「母には悪気はなかったようです。 私でさえ、ネットショッピングの際には定期購入を間違えて選択してしまい、焦ったことは何度もあります。 あれ、わかりにくいですよね。高齢の母ならなおさらです」
このようなシニアのデジタル浪費を防ぐためには、事前の仕組みづくりが重要になります。 有効な対策として挙げられるのが、シニアのスマートフォンには「クレジットカード情報を過度に登録しない」こと。 必要に応じて、利用限度額を極めて低く設定した家族カードを渡すか、チャージ式のプリペイドカードやデビットカードを利用することで、物理的に使いすぎを防ぐ構造を作ることができます。
また、スマートフォンの「キャリア決済」機能をあらかじめオフに設定したり、アプリやサービスの購入時にパスワード認証を義務付けたりすることも対策となります。
何よりも必要なのは、離れて暮らす家族が定期的に親の生活状況を確認し、自宅に見慣れない荷物が届いていないか注意を払うことです。
「スマホを渡しただけで安心してしまった。大切なのは見守り続けること、ですよね」