(※写真はイメージです/PIXTA)
羊羹とお茶を囲みながら過ごした夜
その夜は、ナオコさんたちが持参した羊羹を切り分け、義母がいれてくれたお茶を飲みながら、遅くまで話をしたといいます。夫が「もう寝ないと明日が辛いよ」と呼びにくるほど、話はつきませんでした。
「書道の話とか、お義父さんの話とか、本当にいろんな話をしました。すごく穏やかな時間でした」
ナオコさんにとって、それは“気を遣う帰省”ではなく、“誰かと心を通わせる時間”だったそうです。
「恥ずかしいけど、考えたこともなかった」
義実家から帰る特急電車のなかで、ナオコさんは改めて夫に義母の涙について話しました。
すると夫は、少し気まずそうにこう言ったといいます。
「恥ずかしいけど、母の日にプレゼントする習慣なんてなかったし、正直、思い至らなかった。親父が母親にプレゼントしていたところも見たことないし……」
さらに、「あいつ(義弟)にも言っておくよ」とも話していたそうです。
「変わるかどうかはわからないですけどね」
そう笑いながらも、ナオコさんはどこか優しい表情を浮かべていたといいます。
「してもらうこと」に慣れすぎた家族
親子関係が近いほど、「やってもらって当たり前」になってしまうことがあります。特に高齢の親世代は、子どもや孫のためなら無理をしてしまう人も少なくありません。だからこそ、“感謝を言葉や形にすること”の意味は、想像以上に大きいのかもしれません。
「これからも、お義母さんとはいい関係を築いていけたらいいなと思っています」
そう語るナオコさんにとって、今年の母の日は、“贈り物”以上の意味を持つ出来事になったようです。
[参考資料]
総務省「家計調査(2025年)」
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