(※写真はイメージです/PIXTA)
「子供部屋」に突然カギをつけ、拒絶の姿勢にショック
すると数日後、ヨシコさんは“まさかの光景”を目の当たりにします。アツシさんが自分の部屋の扉に、外から開けられないように新しくカギを取りつけていたのです。親からの干渉を物理的に拒絶するようなアツシさんの行動に、ヨシコさんはショックを受けました。
「そこまで親に干渉されるのが嫌なら、一人暮らしをすればいいじゃない」と、たまらずヨシコさんはそう伝えましたが、アツシさんは無言を貫くばかりでした。
そんなアツシさんの態度に腹が立ち、いっそのことご飯を作ったり、洗濯物を洗ったりするのをやめてしまおうかと何度も考えたそうです。しかし、一緒に住んでいる夫の身の回りの世話はしているのに、息子だけ放置するというのも気が引けてしまい、結局は今日もアツシさんの洗濯物を畳んで部屋の前に置いてしまいます。
「何考えてるのかわからなくて、正直ちょっと不気味です。でも、なんだかんだで自分の子だから見捨てられないんです。親の甘やかしなんでしょうね」
注意をしても言葉が返ってこないため、きちんとした話し合いすら成立しません。ヨシコさん夫婦は、今のところ元気に生活できていますが、いずれ体が動かなくなり介護が必要になったとき、同じ家に住むアツシさんは自分たちを助けてくれるのだろうか。ヨシコさんはカギの閉まったアツシさんの部屋の扉を見つめ、そんな不安を抱えながら過ごしています。
[参考資料]
内閣府「令和6年度 高齢者の経済生活に関する調査結果」
内閣府「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和6年)」