財務省が公表した最新データによると、令和8年5月の1ヵ月間だけで約6.7兆円もの国債償還が予定されています。巨額の借金を「借り換え」でつなぐ日本の財政。金利上昇は私たちの生活を支える社会保障や公共サービスの停滞、さらには増税を招くリスクを孕んでいます。国の家計簿から見える、今すぐ始めるべき自己防衛の必要性とは。
1カ月で「6兆7000億円」を返済へ。財務省の最新データが示す、日本の借金返済スケジュールと「金利上昇」の火種 (※写真はイメージです/PIXTA)

そもそも「国債の償還予定額」とは何か?

「国債」とは、国が資金を調達するために発行する「借用書」のようなものです。そして「償還(しょうかん)」とは、満期を迎えて、借りていたお金(元本)を投資家に返すことを指します。

 

つまり「国債の償還予定額」という表は、日本国政府が「いつ、いくらの借金を返済しなければならないか」を示したスケジュール表なのです。

 

今回公表されたデータを見てみましょう。令和8年5月のひと月だけで、国が返済を予定している合計額は「6兆7,078億円(67,078億円)」にものぼります。 内訳は以下の通りです。

 

・利付国庫債券(2年):2兆8,078億円(償還日5月1日)

・割引短期国庫債券(6ヵ月):7,000億円(償還日5月11日)

・割引短期国庫債券(1年):3兆2,000億円(償還日5月20日)

 

ここから読み取れるのは、5月に償還のピークを迎えるのは「6ヵ月〜2年」という比較的短い期間で借りたお金であるということです。なお、このデータは令和8年3月末時点の残高を元に計算されており、私たちがよく知る「個人向け国債(10年変動・5年固定・3年固定)」の数字は含まれていません。

 

では、国はこれほど巨額の6.7兆円を、毎月の税収だけで簡単に返せるのでしょうか。実はそうではありません。国債の多くは、返済時期が来ると「新しい国債(借換債)」を発行して、その調達資金で古い国債を返すという措置が取られています。

 

この表に並んでいるような「期間の短い国債」が大量に償還を迎えることは、日本経済にとって重要な意味を持ちます。なぜなら、短い期間で何度も新しい借用書(国債)を発行し直さなければならないため、その時々の「金利動向」の影響をモロに受けるからです。もし日本の金利が上昇していれば、新しく借り換える際の「利子(コスト)」が高くなり、国の財政をさらに圧迫する要因になります。