(※写真はイメージです/PIXTA)
「自分は大丈夫」が一番危ない…エリート層ほど陥る過信のワナ
金融庁「金融サービス利用者相談室」の統計によると、投資詐欺に関する相談件数は高止まりの状態が続いています。たとえば近年では、年間を通じて数千件規模の相談が寄せられており、一時的な流行ではなく、継続的に発生している問題であることがわかります。なかでも被害の中心となっているのが、退職金などのまとまった資金を持つ60代以上の高齢者層です。
国民生活センターによると、利殖勧誘(いわゆる投資詐欺)に関するトラブルの平均契約金額は、他の消費者トラブルと比較しても高額です。100万円単位にとどまらず、数百万円から数千万円規模に及ぶケースも珍しくありません。
特に注意が必要なのは、「自分には金融知識がある」と自負する元管理職や専門職の層です。こうした層は本来リスクに敏感であるはずですが、実際には周囲に相談せず、自らの判断のみで高額な契約を結んでしまう傾向が指摘されています。
知識や経験そのものが問題なのではなく、「自分は見抜ける」という感覚が過信に変わったとき、判断のバランスが崩れてしまうのです。
さらに、警察庁『令和7年における特殊詐欺の認知・検挙状況(暫定値)』によると、「SNS型投資・ロマンス詐欺」は認知件数が前年比47.9%増の1万5,142件と急増。被害総額は1,827億円で、1件あたり約1,206万5,777円となっています。
これらの手口の特徴は、「理解してくれる存在」や「特別な関係性」を演出し、孤独や承認欲求に入り込む点にあります。「あなただけに紹介する特別な案件」「限られた人しか参加できない」などといった言葉は、一見すると価値の高さを示しているように見えます。しかし実際には、冷静な判断力を鈍らせるための典型的な演出です。
資産運用の基本として、元本保証をうたいながら高利回りを約束する商品には注意が必要です。また、公的な登録やライセンスを持たない個人・業者による勧誘や、実態の把握が難しい海外不動産、未公開株などの投資対象については、特に慎重な判断が求められます。
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