新生活がスタートして間もない4月。華やかな新生活の陰で、誰にも言えない孤独を抱え込む若者が増えています。内閣府が発表した最新調査の結果とともに、エリートの孤独の深層に迫ります。
「寂しい…でも、言えない」年収1,180万円・28歳エリートが直面する港区タワマンの孤独。5年以上に及ぶ“沈黙”の実態 (※写真はイメージです/PIXTA)

沈黙の長期化と認知の壁

内閣府『人々のつながりに関する基礎調査(令和6年)』において、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した人は全体で4.3%でした。しかし、属性別に見るとその深刻さは異なります。年齢階級別では、松村さんのような「20歳代」が7.4%と最も高く、全世代でトップとなり若年層の孤独感が際立っています。

 

特筆すべきはその継続期間で、孤独感がある層のうち、実に59.9%がその状態を「5年以上」継続させています。一度孤独の淵に沈むと、長期間にわたって抜け出せない実態があるのです。

 

また、高収入であったり経済的に恵まれていたりするからといって、孤独と無縁とは限りません。世帯収入が「1,500万円以上」でも3.3%が、経済的な暮らし向きが「大変ゆとりがある」でも4.6%が孤独感を訴えています。

 

その背景には、孤独感に強く影響を与えるライフイベントとして「家族との死別(24.6%)」に次いで、「一人暮らし(18.8%)」「人間関係による重大なトラブル(13.7%)」が上位に挙がっています。松村さんのように「友人に裏切られた」といった過去のトラブルは、その後の対人接触を拒むことになり、結果として外部との接点を失わせる要因となります。

 

さらに心身の健康状態の影響も見逃せません。「心身状態があまりよくない」と回答した人の11.3%、「よくない」と回答した人の22.0%が孤独感を訴えています。一方で「心身状態がよい」と回答した人は1.3%で、その差は歴然です。

 

また調査では、スマートフォンの使用時間(画面を見る時間)についても言及しています。時間が長くなるほど孤独感を訴える層は増加傾向にあり、「8時間以上」では13.3%に達します。

 

深刻なのは支援との断絶です。支援を受けていない理由として「支援が必要ではない(62.6%)」という回答が最多でしたが、詳しく見ると、孤独感が強い層ほど「どのような支援があるか知らない(19.7%)」や「受け方がわからない(18.4%)」といった情報不足を理由に挙げる割合が高くなっています。本来助けが必要な層に、セーフティネットが選択肢としてあがらない「認知の壁」が存在します。

 

一方で、社会には「他者を支えたい」という潜在的な意志もあり、48.7%が「困っている人がいれば手助けをしたい」と考えています。しかし、行動に移せない最大の理由は「何をすればよいかわからない(42.9%)」という情報不足です。

 

新生活が始まる4月、孤独を解消するために必要なのは、周囲の声掛けと並行して、行政窓口やNPOなどの具体的な支援情報を獲得することです。身近な人の変化に気づいた際、適切な相談場所を提示できるよう、支援制度の存在を社会全体で共有することが大切です。

 

 

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